さつまがゆくhttps://satsumagayuku.comBlogマガジンFri, 24 Oct 2025 10:52:34 +0000jahourly1https://satsumagayuku.com/wp-content/uploads/2025/09/cropped-Blog_square-32x32.jpgさつまがゆくhttps://satsumagayuku.com3232 【告知】日経新聞・NIKKEIプラス1の「何でもランキング」で全国のおすすめミュージアムカフェを選定しましたhttps://satsumagayuku.com/work/4723/Fri, 24 Oct 2025 10:50:29 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4723

Blog「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。 この度、日本経済新聞社のNIKKEIプラス1「何でもランキング」で、全国のおすすめミュージアムカフェのセレクトに携わりました。同内容は ... ]]>

Blog「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。

この度、日本経済新聞社のNIKKEIプラス1「何でもランキング」で、全国のおすすめミュージアムカフェのセレクトに携わりました。同内容は日本経済新聞の9月20日(土)朝刊にも掲載されています。

全国のおすすめミュージアムカフェTOP10を、7人の専門家がセレクト

芸術鑑賞の余韻に浸りながら、洗練された空間で特別な時間を過ごせるミュージアムカフェ。単なる休憩スペースにとどまらず、その内装やメニューがアート体験の一部となる、魅力あふれるスポットが全国に点在しています。

今回は食、建築、アートなど多岐にわたる分野で活躍する7人の専門家が参加し、全国のミュージアムカフェを厳正に審査。その結果選ばれた、珠玉のおすすめミュージアムカフェTOP10を発表しています。

アートを愛する方はもちろん、とっておきのカフェタイムを求めるすべての方に贈るラインナップです。
全国から候補に上がった25店舗より選定しました。
アートライター・さつま瑠璃の名前が紙面に!

1位はポーラ美術館のレストラン アレイ

1位に選ばれたのは、箱根・仙石原の豊かな自然に抱かれたポーラ美術館の館内に佇む「レストラン アレイ」でした。

実は、さつまが最も推すミュージアムカフェがこのレストラン アレイ。箱根は地元ということもあり、贔屓にしています。加えて、過去に連載「ART FUN FAN」の取材で訪問した折、広報ご担当の方にレストランの魅力を伝授されたときの感動が忘れられず、ずっと大好きな場所。想いを込めた推薦コメントも掲載していただき、嬉しい限りです。

ランチコースは満腹になるほどボリュームたっぷり。腹ごなしに森の散歩道を歩くのがおすすめですよ、と教えていただきました。

\ レストラン アレイを記事でもご紹介 /

7位の富山県美術館「BiBiBi & JURULi」、10位の長野県立美術館「ミュゼレストラン善」にも、推薦コメントをご掲載いただきました。

おわりに

Web記事は日経電子版の無料会員登録でお読みいただけます。紙面をお求めの方は「全販(ぜんぱん)」にてお問い合わせを。日経新聞のバックナンバーを購入できます。

皆さんのお好きなミュージアムカフェはありましたか?
これを機にぜひ、お出かけの参考にしていただけたら嬉しいです。


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【告知】『散歩の達人FREE 新橋』で街歩き特集を執筆しましたhttps://satsumagayuku.com/work/4721/Fri, 24 Oct 2025 10:20:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4721

Blog「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。 この度、2025年7月2日(水)〜2025年7月4日(金)まで東京ビッグサイトで開催された地方創生EXPOにて、交通新聞社が配布する「 ... ]]>

Blog「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。

この度、2025年7月2日(水)〜2025年7月4日(金)まで東京ビッグサイトで開催された地方創生EXPOにて、交通新聞社が配布する「散歩の達人FREE 新橋」の執筆を担当いたしました。街歩き×観光DXを提案する無料パンフレットです。

Screenshot

街のことなら商店会会長に聞け!新橋のいいトコめぐり

新橋さんぽマップ

Behind the Scenes——取材執筆の裏側を振り返り!

【DAY1】鳥かど家 / 送水口博物館

【DAY2】喫茶フジ / 能登治 / 鰻割烹 大和田 / 新橋駅前ビル / 新橋お多幸 / ニュー新橋ビル

【DAY3】末げん

おわりに


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【展覧会レポート】SIGNAL『帰り道、今夜の夕食について考えながら』展https://satsumagayuku.com/exhibition-report/4658/Mon, 29 Sep 2025 07:00:18 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4658

東京・虎ノ門から社会課題解決の兆しを発信するソーシャルイシューギャラリー「SIGNAL(シグナル)」で、風景と食設計室 ホーの『帰り道、今夜の夕食について考えながら』展が10月4日(土)まで開催中です。 会場では、風景と ... ]]>

東京・虎ノ門から社会課題解決の兆しを発信するソーシャルイシューギャラリー「SIGNAL(シグナル)」で、風景と食設計室 ホーの『帰り道、今夜の夕食について考えながら』展が10月4日(土)まで開催中です。

会場では、風景と食設計室ホーのインスタレーションによる新作を発表。作品鑑賞後は、ギャラリーと一体化しているカフェで物語冊子付きのスーププレートを食べられます。実際に訪れて作品を体験し、本展だけの特別な「食」を味わってきました。

ギャラリー周辺・虎ノ門のかつての風景と足元の世界に、想いを馳せる

到着したら、手前側の扉を開けて中へ。前面はカフェ・バースペース、奥に見える白壁の空間が展示会場です。

虎ノ門駅からは2a出口より徒歩3分、田村琢郎さんのアート作品『TORNCEPT』の青い標識が目印です。
アーティストの作品展示とカフェ・バーが同じ空間で一体になっていることが特徴的。
まずは正面の01を見てから、部屋を一周する順路です。
手書きのイラストが添えられたハンドサイズの冊子。

本展は、ひとつの『粒』を手に、『わたし』の生活と並行して巡る見えないものに焦点をあてたインスタレーション作品によるもの。体験型の展示として、案内に沿いながら物語を体験します。

静かな部屋で本を読むようなイメージが湧く、象徴的なはじまりの場。

白くてツルンとしたこの『粒』は、ギャラリー周辺・虎ノ門のかつての風景と足元の世界を中心にリサーチして紡いだ物語を共有するための重要なアイテム。まるで自分の分身のように、冊子に書かれた物語と今ここにいる自分を繋いでくれます。

どれでも一つ、辺りに散らばった粒を直感で手に取ります。
“この『粒』と共に物語を読みながら、この部屋を巡ってください。”

冊子には、『粒』を都度どのようにしたら良いかが書かれています。穴の中に入れたり、山の上に置いてみたり。物語の場面を想像しながら自分自身を『粒』に重ね合わせて没入していくことで、今まで知らなかった世界が見えてきます。

例えば、今では整然としている虎ノ門の道路は、かつて土埃が舞っていたこと。いま自分が立っている地面のずっとずっと下には微生物たちの世界があって、途方もないような長い時間をかけて狭い空間で生命体として持続していること。ただ受け身でいるよりも、積極的に想像力を膨らませていくことで展示の本質や面白さが感じられるはずです。

足元の世界から宇宙まで。いま自分がいる日常の捉え方に変化が起きるような、スケールの大きさを示してくれます。
この金平糖も物語と連動したもの。どのようなストーリーなのかはぜひ会場で。
無機質な白い丘のような物体も、想像力を働かせればきっと愛宕山に見えてくる。

その土地の風景や生活を通じて見えてきた問いを共有する「食」

作品の鑑賞後は、展示していたものと同じ物語冊子付のスーププレートを注文できます。この「食」は作品の解像度をさらに高め、豊かな余韻を残してくれるもの。

「遠くの風景と、ひとさじのスープ。世界とわたしの手のひらは繋がっている。」をコンセプトとする風景と食設計室 ホーは、その土地の風景や生活を通じて見えてきた問いを「物語」と「食」を通じて、鑑賞者に共有する作品を制作しており、この「食」の体験も作品の一部として重要な意味を持っているのです。

風景と食設計室 ホーが本展のために特別に用意した、白いテーブルとチェアの利用がおすすめ。
展示期間限定 物語冊子のスープのセット1800円。栞は持ち帰りが可能。

プレートに乗っているのは3品。まず「三層のスープ」は、足元の地底の世界から、かつて虎ノ門の地面と土埃までを表現しています。一番下は黒豆と塩麹のヴルテ、中間は牛蒡と土地のローズマリーのポタージュ、最上部は豆乳の泡と土のフレーク。食べるとほのかな塩気があり濃厚で、牛蒡の風味は土を思わせます。その上にふわりとトッピングされた豆乳の泡は軽やかで口当たりが良く、まるでレストランのコース料理に出てきそうな美味しさです。

ローズマリーは近隣にある麻布台ヒルズ農園から提供されたもの。
ヴルテとはフランス料理のポタージュスープのこと。三層を掬い上げると味の重なりを堪能できます。

銀杏葉のブックサブレはお茶のような香ばしさと甘みが印象的。ギャラリーの外に立ち並ぶ街路樹の銀杏並木から連想し、銀杏の葉のパウダーを練り込んでいるそうです。

虎ノ門の街を知る手がかりに。

パンは「土地のパン屋」こと、虎ノ門で営業するwith life bakeryのパンを取り寄せたものです。小麦の香り豊かなパンはスープとの相性も良く、バターを塗ればさらに味の変化を楽しめます。

外側はパリパリ、中身はもっちりとした食感が魅力。
美味しく食べることはもちろん、これも作品を鑑賞・体験する行為のひとつ。
素材にこだわったフードメニューは、ちょっと豊かな時間を過ごしたい人におすすめ。

いつもの景色は、過ぎ去った風景の先にある

本展のキュレーターを務め、過去にもSIGNALで多くのキュレーションを手掛けた田尾圭一郎さんは、「ギャラリーカフェのSIGNALで念願だった、食を通しての展示です。次々と開発が行われているホットな街・虎ノ門がどんな歴史を持つのかは、あまり知られていない。それを丁寧に観察し、ことばとスープに込めました。小さな日常に向き合ってもらえたら嬉しいです」と伝えました。

帰り道に今夜の夕食を考えるような、ささやかな日常が壮大な地底の上にあることの愛おしさ。銀杏並木が黄色く染まる頃にまたここに来れば、きっと自分なりに虎ノ門への思い入れが深まっていく。そんな気づきをくれる作品です。

「黄色く染まった銀杏並木を見に、またここへ来ようかな」
開催概要
会期2025年9月9日(火)〜2025年10月4日(土)
住所〒105-0001
東京都港区虎ノ門1丁目2-11 The ParkRex TORANOMON 1F
時間11:00〜23:00(火:10:00〜20:00、土:11:00〜18:00)
休廊日月曜日
観覧料入場無料
URLSIGNAL|https://signing.co.jp/signal/
交通案内東京メトロ日比谷線 虎ノ門ヒルズ駅 A2出口から徒歩5分
東京メトロ銀座線 虎ノ門駅 2a出口から徒歩3分
キュレーション田尾圭一郎(田尾企画編集室)
監修亀山淳史郎、菅井朋香(SIGNING)
プロデュース幸田真里奈、小林穂乃香(SIGNING)

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【旅ルポ】ハワイ州オアフ島・ハワイ島で歴史と伝統文化を学ぶ旅https://satsumagayuku.com/journey/4573/Sun, 28 Sep 2025 09:40:13 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4573

2024年12月、ひょんなことから夫と旅行の予定が立ったハワイ行き。二人で相談して時期を決め、半年ちょっと先の9月に3泊5日のスケジュールを組みました。 旅程作りで重視したのは「歴史と美術」「伝統文化」「自然」。初めての ... ]]>

2024年12月、ひょんなことから夫と旅行の予定が立ったハワイ行き。二人で相談して時期を決め、半年ちょっと先の9月に3泊5日のスケジュールを組みました。

旅程作りで重視したのは「歴史と美術」「伝統文化」「自然」。初めてのハワイゆえに王道の観光名所も押さえつつ、興味・関心のあることを詰め込みました。その旅行記をお届けします。

※旅行情報は2025年9月時点のものです。

出発前、旅の準備は入念に

9月のハワイ州はハイシーズンの8月が終わり、フライト代の高騰が収束する時期でした。乾季にあたり、気候も過ごしやすいとのこと。JALのセールを狙って予約し、二人分で往復190,800円。安くはありませんが、1人あたり往復10万円を切ることができました。

ハワイ行きの準備で忘れてはならないのは、電子渡航認証(ESTA)の発行。申請方法はわかりやすく、初めてでもスムーズにできました。こちらは二人分で12,386円と思わぬ出費でしたが、致し方なし。

ガイドブックは『地球の歩き方 ハワイ オアフ島&ホノルル 2025〜2026』を購入し、旅程作りの参考に。

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本書によると、現地ではサンゴ礁に有害な成分が含まれない、リーフセーフの日焼け止めが必須とありました。海の中に入る予定はなかったのものの、該当する資生堂アネッサ(ANESSA)のUVジェルを念のため購入。大体どこのドラッグストアでも売っているので助かりました。

1日目、まずはオアフ島で街歩き

前夜の夕方に成田空港へ到着し、すぐにWi-Fiを入手。旅好きの友人からも好評の「グローバルWiFi」を予約しました。WebページのUIがわかりやすく、価格もリーズナブルで嬉しい。サービスも丁寧です。

空港内の両替所では、二人分のキャッシュ予算として50,000円をドルに。カード決済のできるお店がほとんどではありましたが、バス運賃やチップなどのために現金を持つメリットは大いにありました。

いよいよ空の旅へ。機内食で提供された、東京・西麻布のフレンチ名店「L’Effervescence(レフェルヴェソンス)」の生江史伸シェフ監修メニューに舌鼓。

紅ズワイ蟹とごぼうのブラウンシチュー、マカデミア・パンプキンパイ、フレッシュサラダ、コーヒーモンブラン。
7時間以上のフライトを経て、ハワイの海が目前に。

ダニエル・K・イノウエ空港に到着し、預けていた荷物を回収してからタクシー乗り場へ。予約したのは、リーズナブルでおすすめとの情報を得ていた「Hanataxi(ハナタクシー)」。日本人ユーザーに人気のようで、サイトも日本語対応がなされており、予約方法も簡単でした。

最初の目的地はホノルル美術館。かなり広く、本気で全部見ようと思えば1日いられるくらい。所蔵数はハワイ最大、全米でも第3位に輝く大規模なミュージアムです。西洋美術、東南アジアにポリネシアの美術、朝鮮・中国・日本の美術品も盛りだくさん。

訪れている人たちは美術鑑賞というよりも、公園にのんびりしに来ているようなリラックスした雰囲気が印象的。

9月後半の気温は30度程とやや暑く、日差しは強め。ホテルや空港、文化施設にはウォーターサーバーが設置されていることがあり、多くは無料で給水ができました。ペットボトルや水筒を持ち歩けば、飲み物を毎回買うよりも経済的です。

この流れでハワイ州立美術館も訪れたかったのですが、あいにく休館日。今回の旅程にはねじ込むことができなかったのですが、これもご縁ということで。

美術館を2時間ほど満喫した後は、カカアコ地区まで少し歩き、Googleマップで見つけた「COOKE STREET MARKET(クックストリートマーケット)」でランチ。お目当てはハワイ名物のポケボウル。ガイドブックに載っていないお店を開拓できました。

人気商品の「GARLIC LOVERS SPICY MAYO」は肉厚なお刺身をマヨネーズで和えて、ガーリックを大量にのせた絶品ポケボウル。お魚はアヒ(マグロ)かサーモンを選べます。MIXも可能。

この街にある「SALT at Our Kakaako(通称ソルト)」は、倉庫街を改装してウォールアートで彩った商業施設です。カカアコは若者たちが集まるヒップなエリアと聞いて、日本の天王洲や原宿のようなイメージかな?と思ったのですが、案外そうでもなく。落ち着いたシンプルな街並みでした。

「倉庫街をアートの街に」と聞くと、東京・天王洲エリアが思い浮かびます。
大胆なウォールアートは街のアイコニックな存在に。

近くの停留所からバスに乗って移動、大人1名あたり3ドルです。バス停でご一緒した日本人の老夫婦いわく、現金しか使えず両替もできないので、細かいお金を持っておくと良いとのこと。慣れている人はチャージ式の乗車券(SuicaやPASMOのような)を使っているのだとか。

数分乗り、オアフ島で最大のショッピングモール「アラモアナセンター」へ。日曜日だったからか、若い人やファミリーが群がっていて大賑わい。ステージでは歌唱パフォーマンスも延々と披露されていて、ちょっと騒々しい。

気になっていたお店を何軒か見てから、タクシー配車アプリでホテルへの交通を手配。「Uber」も有名ですが、あえてこの機会に初めて知った「Lyft」を使ってみました。国内でダウンロードとユーザー登録を済ませておけば、すぐ利用できて安心。日本語非対応とはいえ使われている英語はそれほど難しくなく、UIもわかりやすい。車も早く来てくれました。

この旅でお世話になったのは、会員制リゾートの「マリオット・コオリナ・ビーチ・クラブ」。コオリナ地区のビーチに面したラグジュアリーホテルです。

市街地から遠ざかった閑静なリゾート地は、落ち着いたバカンスを楽しむ人が多数。

客室の雰囲気は思ったよりも質素で、よく言えば落ち着く空間。個人的にはあまりときめく内装ではなく…アメニティもそこまで充実してはおらず、普通くらい。歯ブラシはありません。ウェルカムドリンクやスイーツがあれば嬉しかったな。

夕食はビーチに面した屋外レストラン「Longboards Bar & Grill」で、アメリカ料理をいただきました。ちょっと頼みすぎましたが、もりもり完食。

グリルチキンとブルーチーズたっぷりのコブサラダは大盛り。ココナッツシュリンプはサクサクした衣の甘みが美味。豪快なショートリブはグアバ風味のソースで味付けしたもの。
パイナップルとココナッツの甘み豊かなピナコラーダは、さっぱりした飲み口で肉料理とも好相性。

砂浜からサンセットを眺め、穏やかに一日を終えました。

2日目、ホノルル市内のワイキキや近郊周遊

滞在2日目は朝8時にタクシーにホテルまで来てもらい、車を走らせてワイキキ地区へ。コオリナ地区はまさに大人のリゾートらしい優雅な雰囲気でホテルステイにはうってつけですが、ホノルル市内を観光しようと思うとややアクセス面が難儀。(そもそも、コオリナに泊まる人はカポレイ地区かホテル内のアクティビティで遊ぶはずなので、意気揚々と市街地に出ていく我々のプランが謎なのですが…)

でも、朝一でこの景色が見られるなら早起きした価値あり!

朝食のために訪れたのは、ワイキキビーチに面したレストラン「モンキーポッド・キッチン」。メジャーなレストランのほとんどは、公式サイトからOpenTableで予約できました。オーシャンビューを超えるオーシャンフロントの座席で、ハワイの伝統料理や世界のローカルな食文化が融合した、ハワイならではの料理のスタイル“ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ”を味わいました。

ミックスフルーツのフレッシュジュース(左)は爽やかな味わい。コールドブリューコーヒーにシナモン・ココナッツ・オレンジを加えた「Brew’d Up」(右)はスパイス系の甘さが好きな人におすすめ。
名物の「モンキーポッド・マイタイ・フラップジャック」はリリコイ(パッションフルーツ)の甘酸っぱさとふわふわのパンケーキで感動的な美味しさ。ほうれん草にハラペーニョの組み合わせが意外な「ファーマーズエッグベネディクト」もやみつきになる味わい。

お腹を満たしたらバスで少し遠くまで移動し、ビショップ・ミュージアムへ。主要な観光エリアからはやや外れた郊外にあり、戸建ての住宅や路面店、小学校などがあるハワイのローカルな街並みを歩きました。

カメハメハ王族の直系であるパウアヒ王女の夫、チャールズ・リード・ビショップ氏が設立したこの施設は、博物館と民俗資料館と科学館が一緒になったような面白い場所。市街地やホテルの乱立するエリアからはやや距離がありますが、一見の価値ありです。

クラシカルな本館の佇まいは、建築好きも必見。
最大の見どころ「ハワイアンホール」は回廊式で、巨大なマッコウクジラの標本が眼前に迫ります。

入館すると、ちょうど30〜40分ほどの日本語ガイドツアーが始まったところだったので運良く合流。ハワイ王国の歴史や信仰、伝統工芸などについて理解を深められました。

「サイエンスアドベンチャーセンター」にはハワイの動植物の標本や、火山について学べる体験型の展示、水族館のような水槽などがあり、こちらもエキサイティング。

またも2時間ほど滞在し、お昼は近隣にあるハワイ伝統料理のお店「ヤングズ・フィッシュ・マーケット」にてトラディショナル・ハワイアンに挑戦。

その名の通り、かつては魚市場だったそう。店内の風情やガラスケースに名残が見て取れます。

なお、ハワイアンにとってソウルフードと名高いタロイモの加工品「ポイ」は、お店のおばちゃんが言うに「sour(酸っぱい)、おすすめしない」とのことだったので無難にライスを選択。伝統食の数々はどれもワイルドな見た目で少し勇気が入りますが、本当に美味しくいただきました。美食家こそ試してほしい味。日本人の口にも合います。

(上から時計回りに)ライス、豚肉に粗塩をして蒸し焼きにしたカルアピッグ、蒸したタロイモ、甘辛い干し牛肉のピピカウラ、鶏肉をタロの葉で包んで蒸したラウラウ、塩鮭をトマトと和えたロミサーモン、ココナッツミルクプリンのハウピア。

再びバスに乗り、ロイヤル・ハワイアン・センターへ。平日だからか混雑はそれほどなく適度に静かで、施設内外のデザインも大人びた印象。落ち着いて買い物ができました。面積の広いABCストアは食品、化粧品、小物まで品揃えが豊富で、お土産選びにもおすすめです。

中央にはパウアヒ王女像。かつてここがハワイ王朝時代に王族たちの邸宅や別荘が建てられていた神聖な土地「ヘルモア」であったことを表現しています。

ほぼ夕食のようなおやつは、アサイーボウルのパイオニア的なお店「アイランド・ヴィンテージ・コーヒー」で。もっともベーシックなアサイーボウルと100%コナコーヒーを注文しました。

「アイランド・ラテ」(左)はマカダミアナッツとココナッツ風味のカフェラテ。かなりの甘さに慄きます…!

そして、初日と同じくLyftでタクシーを呼んでホテルに向かい、充実した一日を終えました。

3日目、ハワイ島ツアーでキラウエア火山へ

この日はHISのオプショナルツアーを予約していたので、朝4時半に空港集合。起床は2時半、タクシー乗車は3時半。なかなか過酷なスケジュールでしたが、24時間営業のハナタクシーに助けられました。

国内線(州内線)でオアフ島からハワイ島へ飛び、ヒロ空港に到着。ツアー参加者は総勢16名。2組に分かれてガイドさんの車に乗り込みました。

キラウエア火山の中腹に住んでいる(!?)というガイドさん。

ここからは随所で車を停めながら、複数のスポットを巡りました。

「レインボー・フォールズ(虹の滝)」は滝壺が浅く、水飛沫に虹がかかりやすい滝。
巨大なバニヤンツリー。ハワイでは「菩提樹」とも呼ばれますが、日本でいう菩提樹とはやや異なります。

東の町・ヒロのダウンタウンではファーマーズ・マーケットを見学。ハワイ諸島間のフライトは粉類や果物の持ち込みもOKとのことで、自炊派はここでハワイ滞在中の食料調達もできます。

いわゆる農家さんの朝採れ市場。新鮮なフルーツを低価格で購入できます。
赤みがかった、甘みの強い果肉が特徴的なストロベリーパパイヤ。黒い種は齧るとワサビのような味で、ガイドさんいわくお料理のタレ作りにも使えるのだとか。
ハワイに来たなら、カメハメハ大王像の見学も欠かせない。

ヒロから40分ほど車で走り、ハワイ火山国立公園(キラウエア火山)へ。自然豊かなこの山では、運が良ければ絶滅危惧種の珍しい鳥「ネーネ」にも出会えるそうです。

スチーム・ベントから立ち昇る水蒸気は温かく、まさに天然のスチーマー。
キラウエア・カルデラの景色は圧巻。ハレマウマ・クレーター(火口)も見えます。
サーストン・ラバ・チューブ(溶岩洞窟)の入り口はシダが鬱蒼と茂る森林。
少しひんやりした溶岩洞窟を歩くのは、アドベンチャー好きにはたまらない。

チェーン・オブ・クレーターズ・ロードを車で走り、絶景を楽しめる秘境でランチ。日系のお惣菜屋さん「OKAZUYA STORE」特製のお弁当を溶岩の上で食べ、溶岩台地でウォーキングをする。壮大な自然体験ができました。

スパムおにぎりは海苔でぐるっと巻いたタイプ。白身魚の唐揚げ、根菜の煮物、すき焼きのようなお肉は馴染み深い日本の味に近い。
ゴツゴツとした溶岩の上は、意外と滑らず安全に歩けました。

ちょうど今のような、火山活動が活発な時期にしか見られない特別な自然物も探すことができました。日本の火山の溶岩とは異なり、キラウエア火山の溶岩は水のようにサラサラ。ゆえに、それが冷えて固まったときにユニークな造形物ができるのです。

雫のような形をした溶岩は、ハワイに伝わる火山の女神・ペレにちなんで「ペレの涙」という名前。
金色の細い針状になったものは、「ペレの髪の毛」と呼ばれるもの。
金色の鉱物のように見える泡状溶岩。ペレの涙・ペレの髪の毛・泡状溶岩の3つがいっぺんに見られる場所は相当珍しいとのことです。

火山を降りてからは、南の町・ナアレフを目指しました。アメリカ最南端でもある田舎町です。

プナルウ・ブラック・サンド・ビーチ(黒砂海岸)では、ウミガメが甲羅干しをする姿を見ることもできるとか。あいにくこの時はいませんでしたが、丘の上から海の中を泳ぐ様子が見えました。

ハワイ島で大人気の「プナルウ・ベイク・ショップ」は、“アメリカ最南端のパン屋”の謳い文句でも有名です。いかにもアメリカらしいふわふわのブレッドや、ハワイスイーツのマラサダを購入できます。

リリコイのマラサダは甘酸っぱく、フルーティーな味わい。
油で揚げてお砂糖をたっぷりまぶしたマラサダに、ツルツルでもっちりしたハウピアをサンド。なぜこの二つを組み合わせようと思ったのか…絶妙にアンバランスな食感・濃厚な甘さ・油分の重さは好みが分かれるかも?

最後はショートブレッド・クッキーの老舗「ビッグアイランド・キャンディーズ」の本店へ。ハワイでクッキー人気の火付け役となったのは、パイナップル型のショートブレッドが有名な「ホノルル・クッキー・カンパニー」ですが、元祖といえるのがこちらのブランドです。

ビッグアイランド・キャンディーズの商品はこの本店か、アラモアナセンターだけで購入できます。
数種類のショートブレッドを筆頭に、チョコレートやナッツ、ブラウニーなど品数が豊富です。

最後にヒロ空港に戻ってツアーは終了、ダニエル・K・イノウエ空港を経由してホテルへ帰着しました。あまりお腹が空いていなかったので、夕食は簡単に。

小ぶりなアップル・バナナはほのかにリンゴのような酸味があり、トロピカルな味わいです。

4日目、最後にお土産選びを楽しんで帰国

ハワイ最終日の朝食は、ホテル内の「Longhi’s Restaurant(ロンギーズ)」にて。

スペシャルティコーヒーの「カフェロンギー」はベイリーズ、カルーア、TUACA(ブランデーリキュールの一種)と3種類のお酒がブレンドされた飲み物。蒸留酒好きはぜひ試してほしい。
ジューシーでみずみずしいズッキーニフリッタは、意外なほどの美味しさ。
ハワイに来たらやはりロコモコは外せない。プライムビーフひき肉はボリュームたっぷりで噛みごたえあり。

4日間遊んだ充実感で満たされながら、空港に到着。現金が少し余っていたので、ペットボトルのお水や追加のお土産などを買って使い切りました。(調べたところ、外貨預金は少々ハードルが高そうだったので…!)

JAL機内で視聴できるオリジナル番組が面白かったのでおすすめです。

帰りの道のりは8時間ほど。無事に日本の成田空港に戻りました。

ハワイのお土産たち

自分用のお土産に購入したのは、「ホノルル・クッキー・カンパニー」の10枚セット。出来合いのクッキー缶ではなく、好みの味をセレクトできる詰め合わせタイプにしてみました。好物のパイナップルとココナッツはやはり外せない。

ここのクッキーはザクザクとした食感が特徴的。「ビッグアイランド・キャンディーズ」のショートブレッドはもっとサクサクしていて粒子が細かい印象です。食べ比べるのも楽しい。

期間限定フレーバーにもご注目。左からチャイ、ホワイトチョコレートパンプキン、抹茶、ジャスミン。

アメニティのボディクリームもお土産にしました。(これは持って帰っていいもののはず)
甘いマンゴーの香りは癒やし効果も抜群。日本に帰ってからもボディケアや気分転換に一塗りすれば、ハワイの空気を思い出せます。こういう余韻に浸れるのが香りアイテムの良さなので、もしタダで貰えるものがなければ自ら購入していたかも。

お風呂場の石けん、ボディーソープ、シャンプー、コンディショナーもすべてこの香りでした。

おわりに

何となく先入観で、キラキラしたビーチリゾートの印象が強かったハワイ。着飾った若いカップルやキャピキャピした女の子たち、富裕層のファミリーが余暇を過ごしている、そんなイメージ。太陽は眩しく、人はきっとみんな海で泳いだり白い砂浜で寝そべったりしている。果たしてそんな場所に自分が行くなんて…?と思っていましたが、この旅でハワイの印象がガラッと変わりました。

重厚な歴史や伝統、文化と自然、独自の美意識。島国であり数々の神話が存在すること、自然崇拝や多神教に近い価値観を持っていること、古くからの歌や踊りが今も残っていること。工芸品や食においても自然の恵みが豊かであること。

観光の一大拠点であるワイキキ地区にはギラついた雰囲気もありましたが、ハワイはそれだけじゃない。静かな郊外の町もあるし、のんびりとした田舎もある。海も風も落ち着いていて穏やかで、どこか懐かしいような感じがする。日本人に対してフレンドリーだったことも居心地の良さを感じました。

アートと伝統文化を巡り、ハワイがとても好きな場所になった旅。「ハワイなんて」と思っている人がこれを読んで、「もしかして私も好きかもしれない、行ってみようかな」と思うきっかけになったら嬉しいです。

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積読(つんどく)があるから人生は楽しい。「はかどるスペースtsundoku」が神保町にオープンhttps://satsumagayuku.com/interview/1711/Sat, 20 Sep 2025 01:00:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=1711

「積んであるのは、夢か未練か。」そんなキャッチコピーとともに、誰もが気軽にチャレンジできる場所「はかどるスペースtsundoku(以下、tsundoku)」が神保町にある築50年のビルにオープンしました。8月31日(日) ... ]]>

「積んであるのは、夢か未練か。」そんなキャッチコピーとともに、誰もが気軽にチャレンジできる場所「はかどるスペースtsundoku(以下、tsundoku)」が神保町にある築50年のビルにオープンしました。8月31日(日)には関係者向けのお披露目会を開催。これから始まるさまざまな企画や催し物、実施中のクラウドファンディングの説明が行われました。

東京メトロ・都営新宿線「神保町」駅から徒歩6分の西神田イノセビル。
ロゴは「コツコツ少しずつでも前進する」願いを込めた、フンコロガシがモチーフ。
お披露目会では神保町のベンガル料理店「トルカリ」のビリヤニと、「BACK TO RIVER」のクラフトビールが振る舞われました。

本の街・神保町に誰でも参加できるスペースを

神保町は古書店街としての長い歴史があり、周囲には漫才劇場や学校が建ち、人々の賑わいの中で新しい文化の流れが交差する街。その一角で始まるtsundokuはどのような場所を目指しているのか、立ち上げ人の猪瀬景子さんにお話をお聞きしました。

tsundokuを立ち上げ、運営・管理を担う猪瀬景子さん。

まずはここまで準備してきたものが形になり、内部向けのお披露目会を迎えた今、率直なお気持ちを聞かせていただきました。

猪瀬さん:もちろん嬉しさもありますが、まだまだ不安もあります。この企画に協力してくれた友人たちがいて、全然会っていなかった知人たちも遊びに来てくれて、クラウドファンディングで支援もしてくれて。本当にいいのかな、迷惑じゃないかな、みたいな申し訳なさも少し感じているのが今の正直な気持ちです。特に、今日のお披露目会でもスタッフをしてくれている二人の友人は、「やりたいことができる」とtsundokuに期待してくれているから、そのために頑張らなければな、とも思っています。そういう気持ちが8割ぐらいですが、残りの2割はそんなことはどうでもいい、ただ心から楽しい、という感じです。

tsundokuの屋上でインタビューに答えてくれた猪瀬さん。

tsundokuが入っている西神田イノセビルは、もともと猪瀬さんの祖父が所有していたといいます。

猪瀬さん:祖父が亡くなって父親が引き継いだので、「好きに使ってもいいですか?」と聞いて。そうしたら、「4階と屋上だけだったらいいよ」と許可が出ました。他の階はすでに入居者がいるところもあれば、貸し店舗として借主を募集しているところもあります。私が使いたいと伝えるまでは、親は事務所として貸し出したかったようですが、何だかもったいないな、もっと面白そうなことができそうだなと感じたんです。

街の中に新しい場を作り、管理者として運営を担っていくことに、気持ちの面でハードルはなかったのでしょうか。

猪瀬さん:ハードルの高さはありました。けれども、それよりもやりたい気持ちのほうがずっと大きくて、躊躇わずに勢いをつけて走り出せたように思います。

tsundokuで販売しているビンテージのネクタイは、お洒落が好きだった祖父の遺品。

tsundokuを作ろうと一人で決めてから、興味を持ってくれた友人たちも協力者として巻き込みながらの日々。オープンまでの準備期間を、猪瀬さんはこう振り返ります。

猪瀬さん:みんなで壁を塗ったんですよ。モルタルを手で塗るのはすごく楽しかったです。屋上ではピクニックをして、そのことも思い出になっています。

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ナチュラルな手作り感のある壁は、居心地の良さを感じさせてくれます。

やりたいことが沢山ある人たちの、「つんどく」を溜め込んでおける場所

本を購入していつか読もうと思っているものの、まだ読まずに放置していることを表す「積読(つんどく)」。場を作るにあたって、「つんどく」をコンセプトに決めたという猪瀬さんにとっては、どのようなイメージのある言葉なのでしょうか。

猪瀬さん:やらなくてもいいな、と思っていることが「つんどく」だと思っています。本心ではやりたいけど、今じゃないなと優先度が下がってしまったり、やらない理由を並べてしまったりする。私は特に、コロナ禍にそういう「つんどく」が増えていく感覚があり、しんどいなと感じていた時期があります。でも逆に考えれば、「まだやりたいことが残っている」「やるまで死ねない」とも思えるのは、人生の中で希望にもなると思いました。

tsundoku立ち上げに協力してくれた友人たちも、各々の「やりたい」を抱えている仲間。

「やりたいことがあるけれどできない」「時間や場所がない」と思っている人が、リーズナブルな価格で場所を借りて、気軽にチャレンジできる場所。それを作るために猪瀬さんが大切にしたのは、「失敗ができる場所」でした。

猪瀬さん:大人になるにつれて、新しいチャレンジがどんどん難しくなっているように感じます。時間やお金などの現実的な問題に加えて、結局のところ一番のハードルは、「気軽に試せる場所」と「失敗を受け止めてくれる環境や人」がないことではないでしょうか。そんな仮説のもと、自分自身や周りの人が「つんどく」状態になっている想いやアイデアを、気軽に試せる場所を作りたいと思いました。神保町という場所も、古いものと新しいもの、日本と海外の文化が入り混じる、多様で懐の深い街。そんな街の味わいも、tsundokuのコンセプトに合致していると感じています。

約10帖の空間が展示・イベント・販売・バーなど多様な場に

フリーマーケットや個展など、すでにtsundokuではさまざまなイベントの開催予定が立ち始めています。今後、この場をどのように活用してほしいかをお聞きしました。

猪瀬さん:私自身が何かするというよりも、ここで何かしたいと思う人に場所を提供したいです。展示や映画鑑賞会、ワイン教室やビジネス講座、飲み会などどんなことでも。例えば私の友達は小さいお子さんがいて、気軽に宴会ができるスペースがあったら嬉しいという声もありました。何でもアイデアを持ち込んでもらえたらいいなと思います。

プロジェクターで白い壁一面に映像を投射すれば、小さな映画館に。

そのために、クラウドファンディングで集めた資金は設備拡充にも使いたいと猪瀬さんは話します。

猪瀬さん:色々な人に、色々な使い方をしてほしい。私がtsundokuに込めた想いを伝えるためにも、しっかりとそれを発信して、多くの人に使ってもらいたいです。壁に何か描いたっていいし、「個展をやるためにカーテンレールがほしい」という希望があれば購入します。家賃がかかっていないので、お金はそんなに採算を求めていなくて。使う人によって設備を拡充させていきたいなと考えています。

冷蔵庫や調理場があるので、食事や飲み物を振る舞うイベントも開催できます。

誰かの「やりたいこと」を叶えていくtsundokuのオープンでアットホームな環境。その中で、猪瀬さん自身もやりたかったことにトライしていました。

猪瀬さん:置いているのは古着や私自身が作った衣服で、実はどのアイテムにも物語があるんです。例えばこのコートは、今はない渋谷の古着屋さんで購入したもの。「こういったゆるっとしたシルエット、似合うね」と憧れの人に言われてから、嬉しくってヘビロテしていた、みたいな物語をタグに書きました。小さな古着屋というか、無人販売所みたいな感じにしています。そういう古着屋が私のやりたいことですが、私が出店するだけではなくて、色々な人の古着が集まったら面白いなと思います。

ただ売るだけではなく、手書きでエピソードを添えるところに工夫があります。

猪瀬さん:古着以外にも、色々な人の物や作品が集まったらいいなと思います。何かのイベントでtsundokuに来た人がそれを見て、興味を持って購入するようなことがあっても面白いですね。

可動式の本棚にはZINEなどが持ち寄られ、「いずれは壁一面をこの棚で埋め尽くしたい」と猪瀬さん。
手仕事の温かみを感じる木箱は、りんご農家から買い取ったもの。

tsundokuは失敗できるからチャレンジもできる

気軽に試せる場所、それがtsundokuの面白さ。アクセス面でも複数路線が使えて駅から近く、気軽に集える場所ともいえます。失敗を許す場所や環境が少なくなりつつ社会の中、ある意味でゆるく寛容な場所で、「やりたい」と心の中で「つんどく」になっていたチャレンジを実現してみませんか。

クラウドファンディングは2025年10月22日(水)まで実施中。スペースの利用や運営に興味のある方は、随時お問い合わせが可能です。

クラウドファンディングの掲載ページはこちら

公式Instagramはこちら

▼はかどるスペースtsundoku

〒101-0065 東京都千代田区西神田2丁目4-12 西神田イノセビル4階
神保町駅・九段下駅より徒歩5分、水道橋駅より徒歩10分

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【告知】「○ZINE -エンジン- ACKT03」制作に携わりましたhttps://satsumagayuku.com/work/4502/Sat, 12 Jul 2025 09:30:09 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4502

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。 この度、一般社団法人ACKTがデザイン・編集を手がけるフリーペーパー「○ZINE -エンジン- ACKT03」で、インタビュー記事の構成を担当 ... ]]>

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。

この度、一般社団法人ACKTがデザイン・編集を手がけるフリーペーパー「○ZINE -エンジン- ACKT03」で、インタビュー記事の構成を担当いたしました。

○ZINE -エンジン- ACKT03

星座、はじめました

フリーペーパー「○ZINE -エンジン- ACKT03」は、アートとデザインで地域の課題に取り組む「ACKT(アクト/アートセンタークニタチ)」の活動を紹介する第3号です。

今回のテーマは「星座、はじめました」。ACKTの取り組みに加え、日本各地の実践例を取材し、一人ひとりの個性と連帯が共存するプラットフォームについて考察しています。異なる存在が集まり、新たな関係性を築く「星座」という概念を通して、まちに新たな縁や活動のきっかけが生まれることを目指しています。

Behind the Scenes——制作の裏側を振り返り!

富山県の「HOUSEHOLD」のインタビュー構成を担当しました。

おわりに

ぜひお手に取ってご高覧いただけましたら幸いです。


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【告知】『オズマガジン』で展覧会とミュージアムカフェのカタログを執筆しましたhttps://satsumagayuku.com/work/4364/Sat, 12 Jul 2025 09:00:04 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4364

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。 この度、スターツ出版株式会社の雑誌『オズマガジン』(2025年6・7月号)で、展覧会とミュージアムカフェのカタログを執筆いたしました。 オズマ ... ]]>

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。

この度、スターツ出版株式会社の雑誌『オズマガジン』(2025年6・7月号)で、展覧会とミュージアムカフェのカタログを執筆いたしました。

オズマガジン「アートの楽しみ方

アートの楽しみ方:OZmagazin Art Guide 2025

オズマガジン2025年6・7月号「アートの楽しみ方」は、初心者でも気軽に楽しめるアート体験をテーマにした一冊です。芸術祭や没入アート、名建築、絵画、パブリックアートの5ジャンルをLesson形式で解説し、楽しみ方のヒントをご紹介します。瀬戸内国際芸術祭も特集しています。

また、写真家・川島小鳥とモデル・Kanocoが巡る丸の内のアート散歩や、京橋、上野、清澄白河、六本木といった東京のアートスポットを巡る街歩きをご提案します。さらに、おすすめの展覧会、ミュージアムカフェ、ミュージアムグッズなど30軒以上の情報が詰まった「OZmagazine Art Guide 2025」も掲載し、アートなお出かけをサポートします。

注目のアート展

雑誌の発売期間(2025年5月12日〜2025年7月11日)に開催するおすすめの展覧会16選をリサーチ・執筆しました。

ミュージアムカフェ

アートと一緒に楽しみたい、おすすめのミュージアムカフェやギャラリーカフェ9選をリサーチ・執筆しました。雑誌の発売期間に楽しめるメニューをご紹介しています。

ミュージアムグッズ

美術館や博物館のお土産にしたくなる、個性的なミュージアムグッズをリサーチしました。

アートホテル

アートを見に行く旅におすすめの、趣向を凝らしたホテルをリサーチしました。

Behind the Scenes——取材執筆の裏側を振り返り!

今回はミュージアムカフェのカタログでご紹介する9軒のうち、7軒を訪れて取材しました。

【DAY1】フェルミエ白金台 / フロムトップ / 麻布台ヒルズギャラリーカフェ

取材初日は、東京都庭園美術館に併設するチーズ専門店「フェルミエ白金台」へ。フォトグラファーさん、編集部さんと3人で訪問し、店内の見学をしながらお話をお伺いし、セミフレッドを食べました。

続いては一駅離れた東京都写真美術館のカフェ「フロムトップ」へ。

そこから車を走らせて、麻布台ヒルズに到着。「麻布台ヒルズギャラリーカフェ」を取材しました。

【DAY2】LURF GALLERY / SIGNAL

2日目の取材は、代官山のLURF GALLERYへ。

車で虎ノ門へ移動し、「SIGNAL」に到着。

【DAY3】Backyard

再びフォトグラファーさんとご一緒し、東京都目黒区・不動前の「Backyard」へ。アートギャラリー「LEESAYA」と連動するギャラリーカフェで、おすすめメニューのティラミスを食べました。

【DAY4】ル・ジャルダン

取材行脚の最終日は、世田谷美術館のレストラン・カフェ「ル・ジャルダン」へ。

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おわりに

アートなおでかけ情報がたっぷりの「アートの楽しみ方」特集です。

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【告知】『Pen+ 「うめきた」へようこそ。』で青木昭夫さんのインタビューを執筆しましたhttps://satsumagayuku.com/work/4469/Sat, 12 Jul 2025 07:30:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4469

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。 この度、株式会社CEメディアハウスの雑誌『【告知】『Pen+ 「うめきた」へようこそ。』(2025年4月発売)で、青木昭夫さんのインタビューを ... ]]>

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。

この度、株式会社CEメディアハウスの雑誌『【告知】『Pen+ 「うめきた」へようこそ。』(2025年4月発売)で、青木昭夫さんのインタビューを執筆いたしました。

Pen+「グラングリーン大阪 ライフスタイルが変わる場所 「うめきた」へようこそ。

アートのある景色が、梅田を豊かにしていく。

今号では「うめきた」エリアに注目し、大阪・梅田の新たなランドマークであるグラングリーン大阪の魅力を紹介。2024年9月に先行まちびらきを迎えたこの施設は、約45,000㎡の都市公園を中心に、多様なショップ、ホテル、オフィスが融合し、イノベーション支援施設JAM BASEを核としています。

グラングリーン大阪を中心に、著名な建築家やクリエイターの視点を通して、みどり・イノベーション・人々が織りなす新しいライフスタイルを提案。大阪の食文化やアート、ウェルビーイングに焦点を当て、未来を創造するうめきたの全貌に迫ります。

Behind the Scenes——取材執筆の裏側を振り返り!

取材日は2025年の春先。東京都港区の外苑前の青山本店で場所をお借りし、青木さんにお会いしました。

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おわりに

青木さんの言葉を盛り込んだインタビュー。ぜひお読みください。

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【告知】『旅の手帖』で木曽旅の特集を執筆しましたhttps://satsumagayuku.com/work/4455/Sat, 12 Jul 2025 07:00:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4455

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。 この度、株式会社交通新聞社の雑誌『月刊 旅の手帖』(2024年11月号)で、木曽旅の特集「木曽の森と山の中で、リセット&リボーンの旅」を執筆い ... ]]>

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。

この度、株式会社交通新聞社の雑誌『月刊 旅の手帖』(2024年11月号)で、木曽旅の特集「木曽の森と山の中で、リセット&リボーンの旅」を執筆いたしました。

旅の手帖「旅の手帖 2024年11月号 秋のひとり旅

木曽の森と山の中で、リセット&リボーンの旅

今号の特別企画で、長野県木曽町・上松町・大桑村・南木曽町の豊かな自然と歴史的な魅力を紹介しています。

深い森に抱かれた山々と、江戸時代の面影を残す中山道の宿場町が織りなす風景の中で、心と体をリフレッシュする旅を提案。特に、かつての宿場町として栄えた木曽福島の静かで美しい情景に触れながら、日々の忙しさから解放され、深呼吸できるような旅の魅力を伝えます。

Behind the Scenes——取材執筆の裏側を振り返り!

今回は、フォトグラファーのyOUさんと一緒に木曽を訪れました。

【DAY1】興禅寺 / 中山道・福島宿 / 街道浪漫 おん宿 蔦屋

まずは、枯山水のお庭が見どころの興禅寺へ。帰り際、「何だか面白そうな建物がある!」と取材班が向かったのは御料館。かつて旧帝室林野局の庁舎だった場所で、いまでは町のシンボルとして森林文化を発信しています。

中山道・福島宿では静かな宿場町の風情を味わいながら散策を。細い路地のある「上の段」や、ジェラートが美味しいと評判の「田ぐち氷菓店」さん、「ギャラリーカフェSOMA」などのお店にも訪問しました。

夜は「街道浪漫 おん宿 蔦屋や」に一泊し、食事や温泉、お部屋を取材しました。

【DAY2】寝覚の床 / 赤沢自然休養林 / 木地師の里 ヤマイチ

快晴の2日目、レンタカーを走らせて「寝覚(ねざめ)の床」の景観スポットへ。時刻表をチラリ、あと数十分で特急しなの号がここを通る!とスタンバイ。まるで撮り鉄のようにカメラを構え、激写!連写!今回の旅の象徴的な一枚を撮りました。

山道を走り、赤沢自然休養林へ。

それから妻籠宿・馬籠宿の方面へ南下し、南木曽ろくろ細工を長年にわたって製作する工房「木地師の里 ヤマイチ」さんへ。観光客にも人気のろくろ体験をさせていただきました。

【DAY3】柿其渓谷 / 阿寺渓谷 / 木曽馬の里

「木地師の里 ヤマイチ」で、柿其(かきぞれ)渓谷が美しくておすすめだとお聞きし、ちょうど宿から近い!と現地へ。

さらに、木曽といえば思い浮かべる人も多い阿寺(あてら)渓谷にもハシゴし、渓谷めぐり。

最後は「木曽馬の里」で木曽馬たちを見学しました。

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おわりに

自然豊かで魅力いっぱいの木曽、初めて訪れたこの土地が大好きになった機会でした。

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【展覧会レポート】ヨックモックミュージアム「ピカソ・セラミックー『見立て』の芸術」https://satsumagayuku.com/exhibition-report/4005/Tue, 17 Dec 2024 23:00:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4005

「2章 手のひらの闘牛場」会場風景より 東京都・南青山のヨックモックミュージアムでは、コレクションをさまざまな視点から紹介する展覧会の第5弾として、「ピカソ・セラミックー『見立て』の芸術」展を2025年12月28日(日) ... ]]>

「2章 手のひらの闘牛場」会場風景より

東京都・南青山のヨックモックミュージアムでは、コレクションをさまざまな視点から紹介する展覧会の第5弾として、「ピカソ・セラミックー『見立て』の芸術」展を2025年12月28日(日)まで開催しています。

開館記念第5弾の今期は、ピカソのセラミックなどの制作を「形の転用の実験」と位置づけることで、日本文化における伝統的な視点である「見立て」との共通性を見出し、その様子を探るものです。本記事では一般公開に先立って開催された内覧会を取材し、展覧会の見どころや併設カフェについて紹介します。

※主催者の許可を得て撮影をしています。

ヨックモックミュージアムの外観は鮮やかな青色が目印

ピカソは「見立て」の天才!遊び心を活かした展示に注目

地下1階の展示室に広がるのは森の風景。生い茂る木々の枝で、フクロウが羽を休めているように見えます。ただ整然と陳列するのではない、遊び心のある展示方法に驚かされる空間です。

「1章 生命を吹き込む」会場風景より

あるものを別のものに転用する、「見立て」という文化。日本古来の文化芸術のあり方であるその手法が、ピカソのセラミック制作にも共通する精神であることに本展は着目しています。「ピカソのそうした見方は初期から晩年まで一貫しており、彼は見立ての天才であると言えるのではないでしょうか」と、展覧会の監修を務めた大髙 保二郎氏(早稲田大学名誉教授)は解説しました。

「日頃から箱根という観光地で、作品を知識だけでなく体験としていかに提供できるかを考えています」と話すゲストキュレーターの東海林 洋氏(ポーラ美術館学芸員)は、「無機物であるセラミックの中に生き物を見立てている。ピカソは実用品としてこの壺を作ったわけではなくて、このように森の中を飛び交うようなフクロウをイメージして制作したのではないかと思って、このように展示しました」と話します。実はピカソ自身も、ヴァローリスで保護したフクロウを飼っていたのだとか。そして自分の顔はフクロウに似ているという自負があったそうです。

ユーモラスな作品たちには何が込められているのでしょうか。東海林氏は「第二次世界大戦後にヨーロッパのすべてが破壊し尽くされて、人間性が失われた時代を経た。その瓦礫を集めるようにして、次の楽しく明るい時代を作り上げるというピカソのメッセージだったとも言える」と話しています。

鑑賞後は「カフェ ヴァローリス」で愛らしいミニャルディーズに舌鼓!

ヨックモックミュージアムを訪れたら立ち寄ってほしいのが、「カフェ ヴァローリス」です。

ミュージアムショップとカフェは1階

このカフェ一押しのスイーツは、ヨックモックグループのハイエンドパティスリーブランドである「アン グラン(UN GRAIN)」が提供するミニャルディーズです。「可愛い」「上品」をイメージするひとつまみサイズのお菓子を意味し、季節に合わせてヨックモックミュージアム限定を含む8種類のミニャルディーズをお届けしています。

ケースに並んだ姿はこんなに可愛い!
テイクアウトできる焼き菓子はお土産にもぴったり

内覧会では特別に許可を得て、「ミニャルディーズ セット ダブル」を試食しました。手のひらサイズのミニャルディーズがお皿にちょこんとのったビジュアルは愛らしく、宝石のようです。

ミニャルディーズ セット ダブル(1ドリンク+2ミニャルディーズ)は1,700円

まずは、秋冬シーズンに食べられる「ラ ぺ(La paix)」を。ヨックモックミュージアム限定ミニャルディーズで、秋冬限定の季節商品です。La paixとはフランス語で「平和」を意味し、ピカソは1949年に開催された「第1回世界平和擁護大会」のために真っ白な鳩を描いています。以後、白い鳩は平和の象徴となり、ピカソはちょうどその頃生まれた娘に、平和を願ってスペイン語で鳩を意味する「パロマ」という名前をつけました。

ラ ぺ(La paix)

スプーンで一口すくって食べると、ほんのりベルガモットが香るムースショコラがとろけます。中身はラベンダーのクレームブリュレとアプリコットのコンポートが二層に重なり、南仏を思わせる味わいです。チョコレートの甘みにアプリコットの酸味が合わさり、小さいながらも完成度の高さを感じさせます。

白く薄い繊細なホワイトチョコレートは、白鳩の羽を模したもの。「人は皆、平等に平和を享受できる」との思いを込めて「イコール(=)」の形に絞った紅茶のシャンティショコラをのせています。

なめらかで濃厚な味わいは秋冬シーズンにおすすめ

そして、今回は特別に春夏限定(※来年は4月ごろから販売予定)のミニャルディーズ「ヴァローリス(Vallauris)」も試食。ピカソがセラミック制作に没頭した、南仏の町ヴァローリス周辺で有名な地方菓子“カリソン”がモチーフです。

ヴァローリス(Vallauris)

一口味わえば、春夏にぴったりの爽やかさ。まるで油彩のキャンバスのように「見立て」た表面には、アンズや赤すぐり、カシスなどで一つひとつ丁寧に色付けをし、つややかで美しい佇まいに仕上げています。

香ばしいアーモンドのジョコンド生地を土台に、ドライフルーツをちりばめたヌガームースはふわふわの食感。上にはローズマリーやピンクペッパーをきかせた白ワインでコンポートしたアンズをのせ、酸味のあるレモンムースで包んでいます。

春夏らしい果実のみずみずしさのオンパレード
芸術鑑賞の前や後に訪れたくなるミュージアムカフェ

ピカソの芸術鑑賞を体験として持ち帰ろう

作品を説明するのではなく、体感してもらうことに重きを置いた「ピカソ・セラミックー『見立て』の芸術」。東海林氏は「ピカソは人々と楽しさや遊び心を共有できるような作品づくりをしていると、作品を通して感じてきた」と話します。この機会にぜひ、ピカソの芸術作品を体験してみませんか。

開催概要
会期2024年10月29日(火)〜2025年12月28日(日)
住所〒107-0062 東京都港区南青山6-15-1 ヨックモックミュージアム
時間10:00-17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日月曜休館(ただし月曜が祝日の場合は翌平日)、年末年始
観覧料一般 ¥1,200
学生(中学生以上) ¥800
小学生以下無料
※学生の方は学生証等の在籍が確認できるものをご提示ください。
※障がい者手帳をご提示の場合、ご本人と付き添いの方1名は無料。
※団体割引をご希望の方は、条件をご確認ください。
TEL03-3486-8000
URLヨックモックミュージアム|https://yokumokumuseum.com/
交通案内東京メトロ「表参道」駅B1出口から徒歩9分
表参道駅から当館までの最短ルート(階段あり)はこちらB1出口
表参道駅から当館までの最短ルート(エスカレーター使用)はこちらB3出口
表参道駅から当館までの最短ルート(エレベーター使用)はこちらB3出口
渋谷駅東口より51番のりば都営バス「01系統」乗車、「青山学院中等部前」下車徒歩1分
※駐車場はございません
後援スペイン大使館、インスティトゥト・セルバンテス東京、港区教育委員会

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