さつまがゆくhttps://satsumagayuku.comBlogマガジンSat, 12 Jul 2025 09:30:11 +0000jahourly1https://satsumagayuku.com/wp-content/uploads/2024/05/cropped-satsumagayuku_logo-scaled-1-32x32.jpgさつまがゆくhttps://satsumagayuku.com3232 【告知】「○ZINE -エンジン- ACKT03」制作に携わりましたhttps://satsumagayuku.com/work/4502/Sat, 12 Jul 2025 09:30:09 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4502

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「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。

この度、一般社団法人ACKTがデザイン・編集を手がけるフリーペーパー「○ZINE -エンジン- ACKT03」で、インタビュー記事の構成を担当いたしました。

○ZINE -エンジン- ACKT03

星座、はじめました

フリーペーパー「○ZINE -エンジン- ACKT03」は、アートとデザインで地域の課題に取り組む「ACKT(アクト/アートセンタークニタチ)」の活動を紹介する第3号です。

今回のテーマは「星座、はじめました」。ACKTの取り組みに加え、日本各地の実践例を取材し、一人ひとりの個性と連帯が共存するプラットフォームについて考察しています。異なる存在が集まり、新たな関係性を築く「星座」という概念を通して、まちに新たな縁や活動のきっかけが生まれることを目指しています。

Behind the Scenes——制作の裏側を振り返り!

富山県の「HOUSEHOLD」のインタビュー構成を担当しました。

おわりに

ぜひお手に取ってご高覧いただけましたら幸いです。


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【告知】『オズマガジン』で展覧会とミュージアムカフェのカタログを執筆しましたhttps://satsumagayuku.com/work/4364/Sat, 12 Jul 2025 09:00:04 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4364

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。 この度、スターツ出版株式会社の雑誌『オズマガジン』(2025年6・7月号)で、展覧会とミュージアムカフェのカタログを執筆いたしました。 オズマ ... ]]>

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この度、スターツ出版株式会社の雑誌『オズマガジン』(2025年6・7月号)で、展覧会とミュージアムカフェのカタログを執筆いたしました。

オズマガジン「アートの楽しみ方

アートの楽しみ方:OZmagazin Art Guide 2025

オズマガジン2025年6・7月号「アートの楽しみ方」は、初心者でも気軽に楽しめるアート体験をテーマにした一冊です。芸術祭や没入アート、名建築、絵画、パブリックアートの5ジャンルをLesson形式で解説し、楽しみ方のヒントをご紹介します。瀬戸内国際芸術祭も特集しています。

また、写真家・川島小鳥とモデル・Kanocoが巡る丸の内のアート散歩や、京橋、上野、清澄白河、六本木といった東京のアートスポットを巡る街歩きをご提案します。さらに、おすすめの展覧会、ミュージアムカフェ、ミュージアムグッズなど30軒以上の情報が詰まった「OZmagazine Art Guide 2025」も掲載し、アートなお出かけをサポートします。

注目のアート展

雑誌の発売期間(2025年5月12日〜2025年7月11日)に開催するおすすめの展覧会16選をリサーチ・執筆しました。

ミュージアムカフェ

アートと一緒に楽しみたい、おすすめのミュージアムカフェやギャラリーカフェ9選をリサーチ・執筆しました。雑誌の発売期間に楽しめるメニューをご紹介しています。

ミュージアムグッズ

美術館や博物館のお土産にしたくなる、個性的なミュージアムグッズをリサーチしました。

アートホテル

アートを見に行く旅におすすめの、趣向を凝らしたホテルをリサーチしました。

Behind the Scenes——取材執筆の裏側を振り返り!

今回はミュージアムカフェのカタログでご紹介する9軒のうち、7軒を訪れて取材しました。

【DAY1】フェルミエ白金台 / フロムトップ / 麻布台ヒルズギャラリーカフェ

取材初日は、東京都庭園美術館に併設するチーズ専門店「フェルミエ白金台」へ。フォトグラファーさん、編集部さんと3人で訪問し、店内の見学をしながらお話をお伺いし、セミフレッドを食べました。

続いては一駅離れた東京都写真美術館のカフェ「フロムトップ」へ。

そこから車を走らせて、麻布台ヒルズに到着。「麻布台ヒルズギャラリーカフェ」を取材しました。

【DAY2】LURF GALLERY / SIGNAL

2日目の取材は、代官山のLURF GALLERYへ。

車で虎ノ門へ移動し、「SIGNAL」に到着。

【DAY3】Backyard

再びフォトグラファーさんとご一緒し、東京都目黒区・不動前の「Backyard」へ。アートギャラリー「LEESAYA」と連動するギャラリーカフェで、おすすめメニューのティラミスを食べました。

【DAY4】ル・ジャルダン

取材行脚の最終日は、世田谷美術館のレストラン・カフェ「ル・ジャルダン」へ。

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おわりに

アートなおでかけ情報がたっぷりの「アートの楽しみ方」特集です。

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【告知】『Pen+ 「うめきた」へようこそ。』で青木昭夫さんのインタビューを執筆しましたhttps://satsumagayuku.com/work/4469/Sat, 12 Jul 2025 07:30:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4469

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。 この度、株式会社CEメディアハウスの雑誌『【告知】『Pen+ 「うめきた」へようこそ。』(2025年4月発売)で、青木昭夫さんのインタビューを ... ]]>

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。

この度、株式会社CEメディアハウスの雑誌『【告知】『Pen+ 「うめきた」へようこそ。』(2025年4月発売)で、青木昭夫さんのインタビューを執筆いたしました。

Pen+「グラングリーン大阪 ライフスタイルが変わる場所 「うめきた」へようこそ。

アートのある景色が、梅田を豊かにしていく。

今号では「うめきた」エリアに注目し、大阪・梅田の新たなランドマークであるグラングリーン大阪の魅力を紹介。2024年9月に先行まちびらきを迎えたこの施設は、約45,000㎡の都市公園を中心に、多様なショップ、ホテル、オフィスが融合し、イノベーション支援施設JAM BASEを核としています。

グラングリーン大阪を中心に、著名な建築家やクリエイターの視点を通して、みどり・イノベーション・人々が織りなす新しいライフスタイルを提案。大阪の食文化やアート、ウェルビーイングに焦点を当て、未来を創造するうめきたの全貌に迫ります。

Behind the Scenes——取材執筆の裏側を振り返り!

取材日は2025年の春先。東京都港区の外苑前の青山本店で場所をお借りし、青木さんにお会いしました。

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おわりに

青木さんの言葉を盛り込んだインタビュー。ぜひお読みください。

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【告知】『旅の手帖』で木曽旅の特集を執筆しましたhttps://satsumagayuku.com/work/4455/Sat, 12 Jul 2025 07:00:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4455

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。 この度、株式会社交通新聞社の雑誌『月刊 旅の手帖』(2024年11月号)で、木曽旅の特集「木曽の森と山の中で、リセット&リボーンの旅」を執筆い ... ]]>

「さつまがゆく」をご覧いただき、ありがとうございます。主宰のさつま瑠璃です。

この度、株式会社交通新聞社の雑誌『月刊 旅の手帖』(2024年11月号)で、木曽旅の特集「木曽の森と山の中で、リセット&リボーンの旅」を執筆いたしました。

旅の手帖「旅の手帖 2024年11月号 秋のひとり旅

木曽の森と山の中で、リセット&リボーンの旅

今号の特別企画で、長野県木曽町・上松町・大桑村・南木曽町の豊かな自然と歴史的な魅力を紹介しています。

深い森に抱かれた山々と、江戸時代の面影を残す中山道の宿場町が織りなす風景の中で、心と体をリフレッシュする旅を提案。特に、かつての宿場町として栄えた木曽福島の静かで美しい情景に触れながら、日々の忙しさから解放され、深呼吸できるような旅の魅力を伝えます。

Behind the Scenes——取材執筆の裏側を振り返り!

今回は、フォトグラファーのyOUさんと一緒に木曽を訪れました。

【DAY1】興禅寺 / 中山道・福島宿 / 街道浪漫 おん宿 蔦屋

まずは、枯山水のお庭が見どころの興禅寺へ。帰り際、「何だか面白そうな建物がある!」と取材班が向かったのは御料館。かつて旧帝室林野局の庁舎だった場所で、いまでは町のシンボルとして森林文化を発信しています。

中山道・福島宿では静かな宿場町の風情を味わいながら散策を。細い路地のある「上の段」や、ジェラートが美味しいと評判の「田ぐち氷菓店」さん、「ギャラリーカフェSOMA」などのお店にも訪問しました。

夜は「街道浪漫 おん宿 蔦屋や」に一泊し、食事や温泉、お部屋を取材しました。

【DAY2】寝覚の床 / 赤沢自然休養林 / 木地師の里 ヤマイチ

快晴の2日目、レンタカーを走らせて「寝覚(ねざめ)の床」の景観スポットへ。時刻表をチラリ、あと数十分で特急しなの号がここを通る!とスタンバイ。まるで撮り鉄のようにカメラを構え、激写!連写!今回の旅の象徴的な一枚を撮りました。

山道を走り、赤沢自然休養林へ。

それから妻籠宿・馬籠宿の方面へ南下し、南木曽ろくろ細工を長年にわたって製作する工房「木地師の里 ヤマイチ」さんへ。観光客にも人気のろくろ体験をさせていただきました。

【DAY3】柿其渓谷 / 阿寺渓谷 / 木曽馬の里

「木地師の里 ヤマイチ」で、柿其(かきぞれ)渓谷が美しくておすすめだとお聞きし、ちょうど宿から近い!と現地へ。

さらに、木曽といえば思い浮かべる人も多い阿寺(あてら)渓谷にもハシゴし、渓谷めぐり。

最後は「木曽馬の里」で木曽馬たちを見学しました。

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おわりに

自然豊かで魅力いっぱいの木曽、初めて訪れたこの土地が大好きになった機会でした。

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【展覧会レポート】ヨックモックミュージアム「ピカソ・セラミックー『見立て』の芸術」https://satsumagayuku.com/exhibition-report/4005/Tue, 17 Dec 2024 23:00:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=4005

「2章 手のひらの闘牛場」会場風景より 東京都・南青山のヨックモックミュージアムでは、コレクションをさまざまな視点から紹介する展覧会の第5弾として、「ピカソ・セラミックー『見立て』の芸術」展を2025年12月28日(日) ... ]]>

「2章 手のひらの闘牛場」会場風景より

東京都・南青山のヨックモックミュージアムでは、コレクションをさまざまな視点から紹介する展覧会の第5弾として、「ピカソ・セラミックー『見立て』の芸術」展を2025年12月28日(日)まで開催しています。

開館記念第5弾の今期は、ピカソのセラミックなどの制作を「形の転用の実験」と位置づけることで、日本文化における伝統的な視点である「見立て」との共通性を見出し、その様子を探るものです。本記事では一般公開に先立って開催された内覧会を取材し、展覧会の見どころや併設カフェについて紹介します。

※主催者の許可を得て撮影をしています。

ヨックモックミュージアムの外観は鮮やかな青色が目印

ピカソは「見立て」の天才!遊び心を活かした展示に注目

地下1階の展示室に広がるのは森の風景。生い茂る木々の枝で、フクロウが羽を休めているように見えます。ただ整然と陳列するのではない、遊び心のある展示方法に驚かされる空間です。

「1章 生命を吹き込む」会場風景より

あるものを別のものに転用する、「見立て」という文化。日本古来の文化芸術のあり方であるその手法が、ピカソのセラミック制作にも共通する精神であることに本展は着目しています。「ピカソのそうした見方は初期から晩年まで一貫しており、彼は見立ての天才であると言えるのではないでしょうか」と、展覧会の監修を務めた大髙 保二郎氏(早稲田大学名誉教授)は解説しました。

「日頃から箱根という観光地で、作品を知識だけでなく体験としていかに提供できるかを考えています」と話すゲストキュレーターの東海林 洋氏(ポーラ美術館学芸員)は、「無機物であるセラミックの中に生き物を見立てている。ピカソは実用品としてこの壺を作ったわけではなくて、このように森の中を飛び交うようなフクロウをイメージして制作したのではないかと思って、このように展示しました」と話します。実はピカソ自身も、ヴァローリスで保護したフクロウを飼っていたのだとか。そして自分の顔はフクロウに似ているという自負があったそうです。

ユーモラスな作品たちには何が込められているのでしょうか。東海林氏は「第二次世界大戦後にヨーロッパのすべてが破壊し尽くされて、人間性が失われた時代を経た。その瓦礫を集めるようにして、次の楽しく明るい時代を作り上げるというピカソのメッセージだったとも言える」と話しています。

鑑賞後は「カフェ ヴァローリス」で愛らしいミニャルディーズに舌鼓!

ヨックモックミュージアムを訪れたら立ち寄ってほしいのが、「カフェ ヴァローリス」です。

ミュージアムショップとカフェは1階

このカフェ一押しのスイーツは、ヨックモックグループのハイエンドパティスリーブランドである「アン グラン(UN GRAIN)」が提供するミニャルディーズです。「可愛い」「上品」をイメージするひとつまみサイズのお菓子を意味し、季節に合わせてヨックモックミュージアム限定を含む8種類のミニャルディーズをお届けしています。

ケースに並んだ姿はこんなに可愛い!
テイクアウトできる焼き菓子はお土産にもぴったり

内覧会では特別に許可を得て、「ミニャルディーズ セット ダブル」を試食しました。手のひらサイズのミニャルディーズがお皿にちょこんとのったビジュアルは愛らしく、宝石のようです。

ミニャルディーズ セット ダブル(1ドリンク+2ミニャルディーズ)は1,700円

まずは、秋冬シーズンに食べられる「ラ ぺ(La paix)」を。ヨックモックミュージアム限定ミニャルディーズで、秋冬限定の季節商品です。La paixとはフランス語で「平和」を意味し、ピカソは1949年に開催された「第1回世界平和擁護大会」のために真っ白な鳩を描いています。以後、白い鳩は平和の象徴となり、ピカソはちょうどその頃生まれた娘に、平和を願ってスペイン語で鳩を意味する「パロマ」という名前をつけました。

ラ ぺ(La paix)

スプーンで一口すくって食べると、ほんのりベルガモットが香るムースショコラがとろけます。中身はラベンダーのクレームブリュレとアプリコットのコンポートが二層に重なり、南仏を思わせる味わいです。チョコレートの甘みにアプリコットの酸味が合わさり、小さいながらも完成度の高さを感じさせます。

白く薄い繊細なホワイトチョコレートは、白鳩の羽を模したもの。「人は皆、平等に平和を享受できる」との思いを込めて「イコール(=)」の形に絞った紅茶のシャンティショコラをのせています。

なめらかで濃厚な味わいは秋冬シーズンにおすすめ

そして、今回は特別に春夏限定(※来年は4月ごろから販売予定)のミニャルディーズ「ヴァローリス(Vallauris)」も試食。ピカソがセラミック制作に没頭した、南仏の町ヴァローリス周辺で有名な地方菓子“カリソン”がモチーフです。

ヴァローリス(Vallauris)

一口味わえば、春夏にぴったりの爽やかさ。まるで油彩のキャンバスのように「見立て」た表面には、アンズや赤すぐり、カシスなどで一つひとつ丁寧に色付けをし、つややかで美しい佇まいに仕上げています。

香ばしいアーモンドのジョコンド生地を土台に、ドライフルーツをちりばめたヌガームースはふわふわの食感。上にはローズマリーやピンクペッパーをきかせた白ワインでコンポートしたアンズをのせ、酸味のあるレモンムースで包んでいます。

春夏らしい果実のみずみずしさのオンパレード
芸術鑑賞の前や後に訪れたくなるミュージアムカフェ

ピカソの芸術鑑賞を体験として持ち帰ろう

作品を説明するのではなく、体感してもらうことに重きを置いた「ピカソ・セラミックー『見立て』の芸術」。東海林氏は「ピカソは人々と楽しさや遊び心を共有できるような作品づくりをしていると、作品を通して感じてきた」と話します。この機会にぜひ、ピカソの芸術作品を体験してみませんか。

開催概要
会期2024年10月29日(火)〜2025年12月28日(日)
住所〒107-0062 東京都港区南青山6-15-1 ヨックモックミュージアム
時間10:00-17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日月曜休館(ただし月曜が祝日の場合は翌平日)、年末年始
観覧料一般 ¥1,200
学生(中学生以上) ¥800
小学生以下無料
※学生の方は学生証等の在籍が確認できるものをご提示ください。
※障がい者手帳をご提示の場合、ご本人と付き添いの方1名は無料。
※団体割引をご希望の方は、条件をご確認ください。
TEL03-3486-8000
URLヨックモックミュージアム|https://yokumokumuseum.com/
交通案内東京メトロ「表参道」駅B1出口から徒歩9分
表参道駅から当館までの最短ルート(階段あり)はこちらB1出口
表参道駅から当館までの最短ルート(エスカレーター使用)はこちらB3出口
表参道駅から当館までの最短ルート(エレベーター使用)はこちらB3出口
渋谷駅東口より51番のりば都営バス「01系統」乗車、「青山学院中等部前」下車徒歩1分
※駐車場はございません
後援スペイン大使館、インスティトゥト・セルバンテス東京、港区教育委員会

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【展覧会レポート&作家インタビュー】ギャルリーためなが 木村佳代子「VIS VIVA FLORA」https://satsumagayuku.com/exhibition-report/946/Tue, 19 Nov 2024 08:15:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=946

木村佳代子氏(「VIS VIVA FLORA」会場にて撮影) 東京都・銀座のギャルリーためながでは、木村佳代子の個展「VIS VIVA FLORA(ヴィス・ヴィヴァ・フローラ)」展を、2024年11月9日(土)から202 ... ]]>

木村佳代子氏(「VIS VIVA FLORA」会場にて撮影)

東京都・銀座のギャルリーためながでは、木村佳代子の個展「VIS VIVA FLORA(ヴィス・ヴィヴァ・フローラ)」展を、2024年11月9日(土)から2024年12月8日(日)まで開催します。

アートフェアやグループ展では完売が続き、活躍が目覚ましい木村氏の新作約40点が一堂に。そして、イタリアの老舗フレグランスブランド「サンタ・マリア・ノヴェッラ」との特別なコラボレーションで、絵画とともに花の香りも楽しめます。本記事では開幕初日に行われた内覧会の様子を、作家インタビューを交えながらリポートします。

※主催者の許可を得て撮影をしています。

「VIS VIVA FLORA」会場風景より

花の美しさに圧倒され、宇宙に思い馳せる。

会場を華やかに彩るのは、木村氏が描いた数々の花たち。実際に対峙してみると、まずはその大画面に圧倒されます。そこに描かれた花の印象はどこか幽玄で独特です。

木村佳代子《Noble Tower 2024-04》

一般的に花の絵と聞いて、多くの人が想像するような力強さや迫力、生命力のイメージとは少し趣を異にする花たち。死生観や宇宙を感じさせるそれは、道端の花やフラワーショップの花のように身近で日常的なものよりも、もっと大きなものを思わせる存在。花のようでいて、これは花じゃないのかもしれない、そんな不思議な感覚におそわれます。

「花を通じて、世界の成り立ちや宇宙や命みたいなものを描いている」と木村氏は語ります。

(左から)木村佳代子《Noble Tower 2024-01》/木村佳代子《Luminescence 2024-01》

——もともとお花が好きでその感性ありきというよりは、「描きたいものが先にあって、それを表現できるのが花だった」ような感覚が近いのでしょうか。

そうですね。本展で販売している「FLORAISON フロレゾン 木村佳代子作品集」の序文にも書いたのですが、実は最初から花を描いてはいなかったんです。けれども3.11の震災を経て、「命って何だろう」と考えるようになりました。それまでの作品は抽象的な絵画が多かったのですが、やっぱりもう少し実体のあるものをきちんと描こうと思い、生と死を象徴するような切花を描くところから始めたのが最初ですね。

——花の茎が途中で切られているのは、切花のイメージからだったんですね。その茎、あるいは花弁が下に長く垂れている描写が特徴的だなと思いました。また、暗い背景の中に花だけが浮かんでいるような、浮遊感のある描き方も独特だなと感じます。

垂れている、落ちている姿にはいろいろな意味合いがありますが、その一つとして執着からの解放を表しています。重力や実体の重さから解放されたい欲求と、一方でそれらに執着している様を表現しています。浮かんでいる花はまさに解放や忘却を表したものです。

(左から)木村佳代子《Dance 2024-02》/木村佳代子《Dance 2024-01》/木村佳代子《Oblivion 2024-04》

サンタ・マリア・ノヴェッラの香水とコラボレーション

会場内では、まるで香水売り場のような美しいディスプレイも目を惹きます。本展ではサンタ・マリア・ノヴェッラ・ジャパンの協力で、木村氏の作品とフレグランスのコラボレーションが実現しました。花の名を冠した香水からイメージを膨らませて描いた、3点の絵画を実際の香りとともに堪能できます。

美しいフレグランスのディスプレイ

——今回のような、香りとコラボレーションした絵画やこのような形での展示は初めてですか。

はい。サンタ・マリア・ノヴェッラさんが販売しているお花の香水の中から、3つ選んで新作を描きました。私の作品は背景が暗めで強い印象の絵が多いのですが、いただいたサンプルが優しいフレグランスだったので、絵も優しい雰囲気にしようと思い、香りからイメージした色づかいやタッチで描こうと意識してみました。お題があると何か新しく自分の中で表現してみようと思うので、ありがたいですね。

木村佳代子《Noble Tower 2024-05》

“世界最古の薬局”として知られるサンタ・マリア・ノヴェッラの歴史は、1221年にイタリアのフィレンツェで始まりました。現在でも伝統を守りながら、上品な香りの数々を展開しています。会場で気に入った香りがあれば、ギャラリーでそのまま購入できるのも楽しさの一つ。あるいは、近隣にある銀座店でもお買い物ができます。

絵のインスピレーション源となったフレグランスをその場で試せる

力強よく生きる命だからこそ、同時にその終わりが色濃く浮かび上がるように、ふとした瞬間に誰しもが感じることのあるこの世界の「時間」「命」「死」。そして、それらを包括する「宇宙」。

見つめるほどに心に響くような深い魅力に満ちた作品を、この機会にぜひお楽しみください。

開催概要
会期2024年11月9日(土)〜2024年12月8日(日)
住所〒104-0061 東京都中央区銀座7-5-4 毛利ビル 1F
時間月〜土 11:00 – 19:00
日・祝 11:00 – 17:00
休廊日会期中無休
観覧料無料
TEL03-3573-5368
URLギャルリーためなが|https://www.tamenaga.com/ja/

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【記者発表会レポート】国立西洋美術館「西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで」https://satsumagayuku.com/press-release/3984/Tue, 05 Nov 2024 05:30:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=3984

東京・上野公園の国立西洋美術館では、2025年3月11日(火)から2025年6月8日(日)まで、「西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館」(略称「どこみる」展)を開 ... ]]>

東京・上野公園の国立西洋美術館では、2025年3月11日(火)から2025年6月8日(日)まで、「西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館」(略称「どこみる」展)を開催する運びとなりました。

展覧会タイトルには「西洋絵画を様々な角度から深掘りし、ここから見ると面白い!という皆様の発見をお手伝いする」との意味が込められています。本記事では、記者発表会を踏まえて本展の見どころについてご紹介します。

※主催者の許可を得て撮影および画像使用をしています。
※画像写真の無断転載を禁じます。

カリフォルニア州の最南端から西洋美術を発信。サンディエゴ美術館とは

アメリカのカリフォルニア州に位置するサンディエゴ美術館は、米国西海岸において最初期に収集された西洋古典絵画のコレクションを有する美術館です。

サンディエゴ美術館外観 Ⓒ San Diego Museum of Art

サンディエゴは、もともとスペインやキリスト教の布教と密接に結びついていた都市です。「18世紀後半に修道会の一つであるフランシスコ会(フランチェスコ会とも)のスペインの宣教師が、カリフォルニアで最初に布教のための拠点を作ったのがサンディエゴであり、それがこの街の出発点となっている」と、国立西洋美術館長の田中正之氏は解説しました。

こうした歴史を背景として、サンディエゴ美術館は充実したスペイン美術のコレクションを所蔵しています。

国立西洋美術館長の田中正之氏

また、スペイン美術に限らず、西洋美術の歴史を通覧する上でも重要な拠点として知られています。アメリカ西海岸で最初にヨーロッパの古典絵画を収集して、ある程度まとまったコレクションを形成したのはサンディエゴ美術館が最初です。

“Emulation and Admiration”が交わるとき。どこみる展の見どころ

本展では、サンディエゴ美術館と国立西洋美術館の所蔵品から約90点を文字通り掛け合わせて、ルネサンスから19世紀印象派までの600年にわたる西洋美術の歴史をたどります。本展の英語タイトルである“Emulation and Admiration”には、両館の西洋美術コレクションに対する意欲や憧れを表現したものです。

章構成はルネサンス、バロック、18世紀、19世紀とシンプルな時代順で、両館の関連しあう作品をペアや小グループごとに展示、比較します。

(左)マリー=ガブリエル・カペ《自画像》1783年頃、 油彩/カンヴァス、 国立西洋美術館/(右)マリー=ギユミーヌ・ブノワ《婦人の肖像》1799年頃、 油彩/カンヴァス、 サンディエゴ美術館 Ⓒ San Diego Museum of Art

一例として、本展では18世紀末のフランスで活躍した2人の女性画家の作品を並べて展示します。年齢もほぼ同世代の二人ですが、その作風は異なるもの。「カペ《自画像》のほうが十数年早く制作されたこともあってか、色づかいや装飾などが全体的に華やかでロココ的な雰囲気です。一方で、ブノワ《婦人の肖像》は簡潔なスタイルで肉体や人格の美しさをよりストレートに表そうとしている」と、本展監修を務めた国立西洋美術館・主任研究員の川瀬佑介氏は解説しました。

スペインにおける静物画の始祖、フアン・サンチェス・コターンの作品も見逃せません。静物画というジャンルは17世紀に初めて独立した地位を得て、各国で独自の伝統が芽生えました。スペインでは後に活躍するピカソやゴヤも、静物画を描いています。

フアン・サンチェス・コターン 《マルメロ、キャベツ、メロンとキュウリのある静物》
1602年頃、 油彩/カンヴァス、 サンディエゴ美術館 Ⓒ San Diego Museum of Art

フランシスコ・デ・スルバランの作品5点が並ぶのも、珍しく貴重な機会です。「静謐な祈りの世界を描いた画家は、日本人のお客様にも親近感を持って見ていただけるのではないか」と川瀬氏は期待を寄せました。

フランシスコ・デ・スルバラン《聖母子と聖ヨハネ》
1658年、 油彩/カンヴァス、 サンディエゴ美術館 Ⓒ San Diego Museum of Art

国立西洋美術館にはない類の作品も、サンディエゴ美術館から多く来日する「どこみる展」。比べて見るからわかる西洋絵画の面白さに出会える、初めての美術鑑賞にもぴったりの展覧会です。

開催概要
会期2025年3月11日(火)~2025年6月8日(日)
住所〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7 国立西洋美術館[東京・上野公園]
時間9:30~17:30(金・土曜日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日月曜日、5月7日(水)(ただし、3月24日(月)、5月5日(月・祝)、5月6日(火・休)は開館)
観覧料観覧料(税込)
一般:当日2,300円 / 前売2,100円
大学生:当日1,400円 / 前売1,300円
高校生:当日1,000円 / 前売900円
TEL050-5541-8600 (ハローダイヤル)
URL展覧会公式サイト|https://art.nikkei.com/dokomiru/
交通案内JR上野駅下車(公園口出口)徒歩1分
京成電鉄京成上野駅下車 徒歩7分
東京メトロ銀座線、日比谷線上野駅下車 徒歩8分

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愛知芸術文化センターで新感覚のデジタルアートパフォーマンス「0AR」を開催https://satsumagayuku.com/press-release/3942/Tue, 29 Oct 2024 04:00:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=3942

愛知県名古屋市の愛知芸術文化センターでは、11月2日(土)よりイギリス拠点コンテンポラリーダンスによる新感覚のデジタルアートパフォーマンスイベント「0AR(ゼロ・エーアール)」をパブリックスペースで開催します。 「AΦE ... ]]>

愛知県名古屋市の愛知芸術文化センターでは、11月2日(土)よりイギリス拠点コンテンポラリーダンスによる新感覚のデジタルアートパフォーマンスイベント「0AR(ゼロ・エーアール)」をパブリックスペースで開催します。


愛知芸術文化センター発行フライヤー

AΦE(Aoi + Esteban)について

「AΦE(Aoi + Esteban, エーイー)」は、20年以上にわたり多くの定評あるダンスカンパニーでパフォーマンスを培ってきた中村葵と、エステバン・ルコックが結成したフィジカルシアターカンパニーです。

英国南東部ケント州を活動拠点とし、演劇体験の活気はそのままに、演者と観客をよりシームレスに繋ぐ手段として積極的にデジタルを創作に取り入れています。また、AΦEのスタジオA+E Lab(エーイー・ラボ)ではフィジカルからデジタルまで一貫した制作環境が整い、ワークショップなどを通して現代舞踏の枠を超えてダンスの裾野を広げる活動も行っています。

ARやVRを導入するなど、従来の舞台芸術の概念にとらわれないテクノロジーを駆使した作品で、前衛的かつ実験的な表現と構成が欧米を中心に高い評価を得ています。

©️AΦE

0AR(ゼロ・エーアール)とは

「0AR(ゼロ・エーアール)」は5カ国以上で26公演を実施した、AΦEの代表作ともいえる拡張現実ダンス作品です。

©️AΦE

ロンドンにある世界的に著名なダンス専門劇場「サドラーズ・ウェルズ劇場」から委託されて制作された本作品は、同劇場のアソシエイト・アーティストであるシディ・ラルビ・シェルカウイ、アクラム・カーン、作曲家ニティン・ソーニーと、イギリスの世界的彫刻家アントニー・ゴームリーとのコラボレーションによる2005年の画期的な作品「zero degrees」(ゼロ・ディグリース)を題材にしています。

「0AR」はAR(拡張現実)の技術を用いた作品で、鑑賞者は用意されたiPadを通して、現実世界に重ね合わせたCGのダンス・アニメーションや3Dの要素を取り入れた新感覚のダンス作品を体験します。映像や音楽に合わせて鑑賞者も自然と身体が動き、作品との一体感を得られます。

2018年の発表以降、彼らの本拠地イギリスはもとよりフランス、ドイツなどヨーロッパ5カ国以上の12都市、15会場で26公演を巡回し、4,212人の観客を動員しました。会場に用意されたiPadとヘッドフォンを用いて体験する気軽さと、言葉を超えたパフォーマンス画像は子供から大人まで幅広い層が驚きとワクワクを体験でき、今もなお反響が続いています。

©️AΦE

『0AR』は、テクノロジーを使って観客を作品の中心に持ってくる、という私たちの創作活動で一番探求している事に対するひとつの答えです。そのため、技術パートナーのエムブリオニックと一緒に、私たちが想像したものを実現するためのクリエイティブな解決策を探し、テクノロジーを私たちの特定のニーズに合わせて変化し制作していきました。私たちの意図は、決してゼロ・ディグリース舞台公演のデジタル版を作ることではありません。テクノロジーの限界に挑戦することで、作品を完成させ、観客の参加の要素を盛り込むことができました。

私たちは常に、テクノロジー、振付、観客の間に適切なバランスを見出すという課題を追求しています。サドラーズ・ウェルズ劇場から与えられた「ダンスの名作を題材に、新しいテクノロジーを使った作品を作る」という課題に挑戦する背中を押してくれたのは、この点でした。そして、『ゼロ・ディグリース』はまさに傑作。アクラム・カーン氏とシディ・ラルビ・シェルカウイ氏には、彼らから受けた特別なインスピレーションとサポートに感謝したいと思います。このプロジェクトに取り組めたことは光栄でしたし、『0AR』に対するお客さまの温かい反応を見ることができたことは、現在も続いている大きな成果です。


クリエイター「AΦE(エーイー)」より本作品について

0AR Trailer動画を見る

愛知公演の見どころ

11月2日(土)から4日(月・休)まで、愛知芸術文化センターの2階フォーラムII(パブリックスペース)で開催します。約10分間で最大5名が参加可能で、備え付けのiPadとヘッドフォンを使用してダンス作品の拡張世界をお楽しみいただけます。

iPadは複数でシェア可能なため、ご家族・ご友人とも同時で作品体験ができます。

※参加費無料
※予約不要(当日受付)
※お子様連れもお気軽にお越しください。
※今回、クリエイターの来日はございません。

また、本イベントはアート体験をしながら、久屋(栄北)の街の特徴や親しみが持てるポイントを再発見できる「久屋ぐるっとアート」のプログラムとして開催します。この秋は街をぐるっと回遊しながら、一風変わった芸術を体験してみてください。

0AR 体験イメージ
©️AΦE

iPadを使って、飛び出すダンサーと遊ぶ新感覚のアート体験を。小さなお子様から大人まで楽しめるAR(拡張現実)の短編ダンス作品です。5カ国12都市15会場を巡回し、大反響を呼んだ体験をぜひお楽しみください。

開催概要
公演名「0AR(ゼロ・エーアール)」(芸術監督:AΦE(エーイー))
日時2024年11月2日(土)〜2024年11月4日(月・休)
会場〒461-8525 名古屋市東区東桜 1-13-2 愛知芸術文化センター2F フォーラムII パブリックスペース(西玄関付近)
時間11:00〜16:00
※13:00〜14:00は休憩で受付のみ
※1回の体験時間は約10分
入場料無料
※当日会場にて先着順に受付します。
※おひとりでも、ご家族、ご友人と一緒でも体験できます。
TEL052-955-5506(10:00~18:00)
URLhttps://www-stage.aac.pref.aichi.jp/event/detail/20241102.html
交通案内https://www.aac.pref.aichi.jp/access.html
主催愛知県芸術劇場
助成文化庁文化芸術振興費補助金 劇場・音楽堂等機能強化推進事業(地域の中核劇場・音楽堂等活性化事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会

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【展覧会レポート】ホテル雅叙園東京「月百姿×百段階段~五感で愉しむ月めぐり~」https://satsumagayuku.com/exhibition-report/3910/Tue, 08 Oct 2024 06:00:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=3910

ホテル雅叙園東京では、館内に有する東京都指定有形文化財「百段階段」にて「月百姿×百段階段~五感で愉しむ月めぐり~」を2024年10月5日(土)から2024年12月1日(日)まで開催します。 文化財「百段階段」では初となる ... ]]>

ホテル雅叙園東京では、館内に有する東京都指定有形文化財「百段階段」にて「月百姿×百段階段~五感で愉しむ月めぐり~」を2024年10月5日(土)から2024年12月1日(日)まで開催します。

文化財「百段階段」では初となる月をテーマにした企画展で、タイトルの由来は幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師・月岡芳年が、月にちなんださまざまなモチーフを描いたシリーズ「月百姿(つきのひゃくし)」です。

本記事では、開幕前日に行われたメディア内覧会の様子をリポートします。

※主催者の許可を得て撮影をしています。

文化財の中で愉しむ浮世絵

まずは三日月のオブジェと秋の草花が彩るエントランスを通り過ぎ、1つ目の「十畝(じっぽ)の間」へ。ソファに腰掛ければ、まさに邸宅の客間のように落ち着いてくつろげます。

こだわりの展示空間は、浮世絵が描かれた当時に近い環境をできる限り再現したもの。まるで日本家屋の行燈の中で見るような浮世絵は、美術館の鑑賞時とは異なる趣が感じられます。

十畝の間 展示風景より

実は、すべての浮世絵に月が描かれているとは限りません。眺める人を描いて目線の先に月があることを表現するなど、日本らしい耽美的な味わい深さに満ちています。

十畝の間 展示風景より

ダイナミックな月アートと建築とのコラボレーション

ホテル雅叙園東京の中で最も絢爛豪華な部屋「漁樵の間」では、「月百姿」のひとつ「石山月」をモチーフに表現しています。この浮世絵に描かれているのは紫式部で、文学の寺として知られる石山寺に参詣した折、源氏物語が生まれたという伝承が残されています。

2024年夏の企画「和のあかり×百段階段2024 ~妖美なおとぎばなし~」にも登場した満月は、紙漉きの技術を応用して制作したものです。「今回はさらに大きな月を用意するために、規格外の枠を使って手漉きで和紙をつくり、落水という昔からの伝統技術を用いて月の表面を表しました」と作者の高山しげこさん。大河ドラマ「光る君へ」ではかつて紫式部も和紙を使っていた様子が描写されており、タイムリーな展示ともいえます。

漁樵の間 展示風景より
漁樵の間 展示風景より

「草丘の間」はまるで芳年の浮世絵に入り込んだかのように思わせる、ドラマティックな空間です。風音のSEとともにそよいで揺れる本物のススキは、秋の野原そのままの香りで五感を刺激します。繰り返し投影されるプロジェクションマッピングは、虫の音から始まり、煌々と輝く満月を映し出します。

草丘の間 展示風景より
静水の間 展示風景より(奥の間)

現代のアーティストによる月をモチーフにした作品を展示

近世の浮世絵だけではなく、現代のアーティストによる月の表現も味わえるのが本展の魅力です。まさに、現代の「月百姿」ともいえる作品の数々を見てみましょう。

岩谷晃太さんの《月と稲妻》は、白黒のはっきりとしたコントラストと稲妻がモダンで斬新です。古典的な日本画ではあまり使われない黒を主体にしつつ、技法は同じ岩絵具を用いていることが特徴的です。絵が飾られている床の間も、日本画を鑑賞するときの伝統的な風景でありながら、「3Dの空間を閉じ込めるような」絵画が新鮮な趣をもたらします。

静水の間 展示風景より(前室)

部屋の名前である星光、と響き合うような伊藤咲穂さんの作品は、「月の形そのものではなく、エネルギーや引力を表現した」といいます。花鳥風月というように、昔から月を愛でてきた日本人の感性にも改めて気づかされます。

星光の間 展示風景より
頂上の間 展示風景より

文化財ならではのお月見体験ができる、秋らしい企画です。文化財建築を照らし出す今昔の月が演出する、没入感たっぷりの世界をお愉しみください。

開催概要
会期2024年10月5日(土)〜12月1日(日)
住所〒153-0064 東京都目黒区下目黒1-8-1 ホテル雅叙園東京
時間11:00〜18:00(最終入館17:30)
休館日11月5日(火)展示替のため休館
観覧料一般 ¥1,600
大学生・高校生 ¥1,000
中学生・小学生 ¥800
※要学生証呈示、未就学児無料
※料金は税込みとなります。
TEL03-3491-4111(代表)
URLhttps://www.hotelgajoen-tokyo.com/100event/tsukinohyakushi
交通案内目黒駅(JR山手線西口、東急目黒線、地下鉄南北線・三田線)より徒歩3分

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【展覧会レポート】山種美術館「没後50年記念 福田平八郎×琳派」https://satsumagayuku.com/exhibition-report/3869/Fri, 04 Oct 2024 01:00:00 +0000https://satsumagayuku.com/?p=3869

福田平八郎《漣》 20世紀(昭和時代) 個人蔵 斬新な色と形を追求した日本画家・福田平八郎。彼は意匠性や装飾性に富んだ江戸時代の琳派に影響を受けていたといいます。このことに着目した特別展「没後50年記念 福田平八郎×琳派 ... ]]>

福田平八郎《漣》 20世紀(昭和時代) 個人蔵

斬新な色と形を追求した日本画家・福田平八郎。彼は意匠性や装飾性に富んだ江戸時代の琳派に影響を受けていたといいます。このことに着目した特別展「没後50年記念 福田平八郎×琳派」が、東京都渋谷区の山種美術館で12月8日(日)まで開催中です。

本記事では、内覧会のリポートをお届けします。

※主催者の許可を得て撮影をしています。

福田平八郎×琳派の共通点を見つけるのが面白さのひとつ

展示室で最初に目に飛び込んでくるのは、代表作のひとつ《筍》です。くっきりとした平坦な色づかい、大胆な構図、自然美をデザインに落とし込んだ背景の葉の描き方など、平八郎がいかに琳派に影響を受けていたかがわかります。

一方で、平八郎の作品には《牡丹》のように細密描写により写実を極めたものや、《鮎》のように静謐でシンプルな画面構成のものもあり、振り幅の大きさに驚きます。展示の前半は、そうした平八郎のさまざまな芸術表現を堪能できる空間です。

本展を監修した明治学院大学教授の山下裕二氏は、学生時代に福田平八郎の展覧会ポスターを偶然見た記憶を振り返り、「こんなかっこいい日本画があるんだ、と思って展示を見に行った」と語りました。まさに、日本画の中でも独創性の高い平八郎の表現力が見どころです。

福田平八郎《筍》 1947(昭和22)年 山種美術館
福田平八郎《桃》 1952(昭和27)年頃 個人蔵
福田平八郎《紅白餅三鶴》 1960(昭和35)年頃 個人蔵

そして、本展のもうひとつの柱となる琳派の優品からも目が離せません。俵屋宗達から始まった琳派は、密かに師として仰ぐ「私淑」という独特の文化から、酒井抱一や鈴木其一のような作家へと連なりました。これらの古典と平八郎の近代絵画はまったく異なるように見えて、共通するエッセンスをもっていることを本展は紹介しています。

展覧会の開催時期に合わせたような、秋を感じさせる優美な花鳥画には心癒やされます。

酒井抱一《秋草鶉図》 【重要美術品】 19世紀(江戸時代) 山種美術館
俵屋宗達《鹿に月図》 17世紀(江戸時代) 個人蔵
[絵] 俵屋宗達 [書] 本阿弥光悦《四季草花下絵和歌短冊帖》 17世紀(江戸時代) 山種美術館
酒井抱一《菊小禽図》 19世紀(江戸時代) 山種美術館
小林古径《秌采》 1934(昭和9)年 山種美術館

日本の四季の美しさを感じさせる絵画の数々は、ミュージアムショップで多彩なオリジナルグッズにもなっています。お土産選びも楽しみましょう。

出品作の《鹿下絵新古今和歌巻断簡》をモチーフにした携帯ルーペ 1,500円

Cafe 椿では展覧会に合わせた特製和菓子をご用意

山種美術館の「Cafe 椿」では、恒例の特製和菓子を用意しています。今回の5種類は、秋らしく色づく野山を連想させる季節感のあるラインナップです。

驚くのは作品の再現度の高さ! 中でも、福田平八郎《紅白餅》をモチーフにした「ことほぎ」は、絵のイメージそのままの淡い色づかいと形が愛らしい一品です。淡雪羹のなめらかな食感が心まで満たします。

福田平八郎《紅白餅》がモチーフの「ことほぎ」
小林古径《秌采》がモチーフの「里の秋」

福田平八郎と琳派、そのつながりと双方の芸術を楽しむ、秋のひとときを是非お過ごしください。

開催概要
会期2024年9月29日(日)~2024年12月8日(日)
住所〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-12-36
時間午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日月曜日 [10/14(月・祝)、11/4(月・振休)は開館、10/15(火)、11/5(火)は休館]
観覧料一般1400円、大学生・高校生1100円、中学生以下無料(付添者の同伴が必要です)

※障がい者手帳、被爆者健康手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)一般1200円、左記いずれかのうち大学生・高校生1000円
※きもの特典:きものでご来館のお客様は、一般200円引き、大学生・高校生100円引きの料金となります。
※複数の割引・特典の併用はできません。
オンラインチケットのご購入はこちら。

相互割引サービスについて
下記チケットのご提示で入館料を100円割引いたします。山種美術館の入場受付時にご提示ください。
太田記念美術館との相互割引について
戸栗美術館との相互割引について
*いずれも対象券1枚につき1名様、1回限り有効。
*入館チケットご購入時に受付にご提示ください。購入後の割引はできません。
*他の割引との併用はできません。
*オンラインチケットは割引対象外。
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL山種美術館|https://www.yamatane-museum.jp/
交通案内https://www.yamatane-museum.jp/access/

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