東京都・清澄白河にある東京都現代美術館では今、クリスチャン・ディオールをテーマにした展覧会が開催されています。
広大な展示空間を活かした煌びやかなインスタレーションは、連日見る人の心を掴んで離さない人気ぶり。チケットは早くから争奪戦の様相を呈しています。チケットの予約方法や、気になるグッズ情報を一挙にご紹介します。
パリ装飾芸術美術館に始まり、ロンドン、ニューヨークと世界を巡回してきた『クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ』展がついに日本上陸。
ブランドの創設者であるクリスチャン・ディオールが影響を受けた芸術から、彼の庭園に対する愛、豪華な舞踏会の魔法などを、華やかな世界観で紹介しています。
音声ガイドの用意はありません。本展はとにかく視覚的に訴えかける空間演出が魅力的なので、ぜひ見ることに集中して楽しみましょう。
クリスチャン・ディオール(Christian Dior)はフランスのファッションデザイナーであり、彼のブランド「Christian Dior」を牽引する世界的なリーダーです。
彼は1947年に「新しいロレックス」と呼ばれるコレクションを発表して以来、女性のシルエットを変革することで知られています。高級素材、ドレープなどに見られる美しいシルエットが特徴的です。
圧倒的な美の世界。Diorが誇る珠玉のコレクションを間近で見られるまたとない機会です。さらに、ファッションをより魅力的に見せる空間演出も素晴らしい。
展示室に一歩足を踏み入れれば、個性的な衣裳を纏ったマネキンがズラリ。ディオールそのものや美術が好きな人はもちろん、服飾やデザインに関わる人にもおすすめです。
初めの展示室では、ディオールのコレクションと日本美術の深い繋がりを紹介しています。着物や桜を思わせる美しいデザイン。実は、クリスチャン・ディオールは日本にとても親しみを持っていたと言います。西洋の高級ブランド、というイメージが先行していると意外に感じませんか。
日本人として、嬉しく感じられるものです。
続く展示室では、ディオールの没後にメゾンの指揮を執ったクリエイティブ・ディレクターごとの作品を区画ごとに配置しています。
「Christian Dior」が重視するのは女性の美しさ。ディオールが愛したテーマ「花に見立てられた女性」に通じる優美さや曲線はどのスタイルにも共通しています。その軸は維持したままで、クリエイターによる個性が多様であることに驚くでしょう。
ファッションの仕事に携わったのち、写真家として活躍している高木由利子の写真も必見です。彼女は会場のトーク映像の中で、「ドレスには感情がある」と話しています。丹精込めて作られた美しいドレスには、まさに魂が宿っているのかもしれません。
そのドレスたちをダイナミックに展示した吹き抜け空間は、本展の最大の見どころです。
スポットライトを浴びて堂々と輝くドレスの立ち姿は、まるで華やかなセレモニーのよう。
ディオール展の魅力はまだまだ沢山あります。SNSでも話題沸騰となった白いドレスの空間や、「ミス ディオールの庭」と題されたガーデンや印象派絵画を思わせるエリア、過去のブランドCMを大画面で一挙に公開する部屋など、最後まで煌びやかな世界をたっぷりと堪能できます。
ディオール展は大人気展のため、チケット予約が困難となっています。展覧会を鑑賞するにあたり、購入できるチケットの種類は以下の2つです。
- 予約優先チケット
- 当日券
予約優先チケットは公式ページで販売されています。
日付・時間の指定制で時間は開館10:00から閉館18:00までの30分刻み。1回の申し込みで5枚まで購入できます。予約したチケットがあれば指定時間内のいつでも好きな時間に入場できる仕組みです。
当日券は、美術館チケットカウンターで時間ごとに販売されています。
会期中盤の2月初旬時点で、開館30分後の10:30時点で販売中のチケットは13:00からの入場分。そしてチケットカウンターには「30分待ち」のアナウンスと長蛇の列が掲示されていました。3月に入ってからは当日券の完売タイミングがさらに早まりました。
混雑時の販売状況は公式Twitterで配信されています。
美術館公式サイトのお知らせページにも、当日券販売終了時間の推移や販売状況配信サイトのリンクが掲載されています。
※最終日までのチケットは完売
e-tix予約ページ
※3月1日(水)午前10時から4月1日~4月30日分を発売します。
5月以降のチケットについては4月上旬にアナウンスします。
5月以降のチケットを狙う人は、4月上旬のアナウンスに注目しましょう!※販売終了
4月からは会期後半に差し掛かり、5月の前半はゴールデンウィーク、後半は会期末でチケットはほぼ取れなくなることが見込まれます。
美術館の中にある「ミュージアムショップ NADiff contemporary」では、公式図録や展覧会限定グッズが販売されています。
オンラインショップも展開しているので、遠方で行けない人でもグッズだけ買えるのが嬉しいところ。ただし、トートバッグなどの人気グッズは完売していることもあります。買いたい人は予約注文がおすすめです。
ディオール展にまつわるQ&Aにお答えします。
残念ながら巡回はありません。大阪や名古屋などにも大きな美術館はありますが、ディオール展の開催は東京都現代美術館だけです。
結論から言うと混雑しています。予約枠を準備し、当日券も枚数を決めて販売しているものの、連日ほぼ完売状態。大勢の人が見に来ている様子が見受けられます。
ただし、各時間帯に決まった人数の枠があるからか、展示はとても見やすかった印象です。チケット確保までが大変なので、諦めずに頑張りましょう!
会場には魅力的なレストランやカフェがあるので、ランチやティータイムに足を運びましょう。地下1階の「100本のスプーン」では美味しいパスタなどの洋食が食べられます。
2階のミュージアムカフェ「2階のサンドイッチ」では、種類の豊富なサンドイッチやドリンクを味わえます。美術館の中庭を見ながらお茶ができる、屋外のテラス席もおすすめです。
東京都現代美術館では他にも展覧会を開催しているので、ディオール展の入場まで少し時間が空いたときにフラッと入ってみるのも良いかもしれません。
3月18日(土)から6月18日(日)に開催する「MOTコレクション 被膜虚実/Breathing めぐる呼吸」展は、ディオール展のチケットで鑑賞できます。
あるいは、コーヒーショップが多いと言われる清澄白河の街を散歩してみるのもおすすめです。
詩人のジャン・コクトーはディオールについて次のように語っています。
クリスチャン・ディオール、彼は我々の時代に生きる機知に富んだ天才であり、その魔法の名には神(Dieu)と黄金(or)が含まれている。
会場装飾より引用
その言葉の意味は、本展を見ればきっと納得できるはず。開催は5月28日(日)までです。心が震えるような美の世界を味わいに行きましょう。
会期 | 2022年12月21日(水)〜2023年5月28日(日) |
住所 | 東京都現代美術館 企画展示室 1F/B2F |
時間 | 10:00〜18:00(展示室入場は閉館の30分前まで) |
休館日 | 月曜日 |
観覧料 | 一般 2,000 円 / 大学生・専門学校生・65 歳以上 1,300円 /中高生以下無料 ※本展チケットで「MOTコレクション」もご覧いただけます。 ※小学生以下のお客様は保護者の同伴が必要です。 ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、 その付添いの方(2名まで)は無料になります。 ※無料対象者・割引・入場方法等についてはこちらをご確認ください。 ※本展はクリスチャン ディオール クチュールの特別協力により、中高生が無料です。 美術館チケット売場にて入場の紙チケットをお渡しします。(学生証をご提示ください) ただし混雑時は入場までお待ち頂く場合がございます。午前中のご来館および分散来場にご協力ください。 |
TEL | – |
URL | 東京都現代美術館|https://www.mot-art-museum.jp/ |
交通案内 | 東京メトロ半蔵門線「清澄白河駅」B2番出口より徒歩9分 都営地下鉄大江戸線「清澄白河駅」A3番出口より徒歩13分 東京メトロ東西線「木場駅」3番出口より徒歩15分、または都営バスで「東京都現代美術館前」下車 都営地下鉄新宿線「菊川駅」A4番出口より徒歩15分、または都営バスで「東京都現代美術館前」下車 |
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