【文化観光】神奈川県横浜市で『大決戦!超ウルトラ8兄弟』聖地巡りの旅

もしも、ウルトラヒーローが集結した戦いの舞台に、自分の足で立てるとしたら。2008年9月13日に公開された映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』は、横浜港開港150周年を記念して製作され、横浜市の全面協力のもと、市内で大規模なロケが行われました。港の風景から市街地まで、物語の舞台は今も横浜に息づいています。

公式の「横浜ロケ地マップ」を参考に、1日で21か所を巡るモデルコースを考案しました。作品の名場面を思い出しながら、横浜の街へ出かけましょう。

※旅行情報は2026年10月時点のものです。
※行程の所要時間は目安です。

10時、北斗と夕子のパン屋さんに立ち寄って海の見える丘公園へ

まずは、横浜駅からJR横浜線またはJR京浜東北線で3駅の石川町駅からスタート。改札口を出て進むと、すぐに元町ショッピングストリートが見えてきます。

約300名のエキストラが逃げ惑うロケが行われた、全長約600mのストリート
創業100年を超える近澤レース店も劇中に登場

この商店街にあるのが横浜生まれの老舗ベーカリー、ポンパドウル元町本店です。

劇中では、ウルトラマンエースに変身する北斗と夕子が経営するパン屋

店内にはハード系から食パン、メロンパン、アップルパイまで100種類を超えるパンが勢揃い。10席のイートインでは、サンドウィッチプレートなどの店内飲食メニューも提供しています。パンを購入したら、次なる目的地、海の見える丘公園へ向かいましょう。

公園に入ったら展望台を目指し、階段を登ります。映画の撮影では機材を持ってここを登ったのかな……? と思わず想像してしまうほど急な階段ですが、横浜ベイブリッジを目の前にしたこの上ない絶景が待っています。

ミライがウルトラマンメビウスに変身するシーンのロケ場所

横浜港を一望しながら、先ほどのパンを朝食あるいはブランチに。塩パンロール183円はパリッとした表面にゲランドの塩がきいた、シンプルさとうまみが魅力です。

バーチカルギロチンに似ている?見た目にも笑みがこぼれる

公園を出て少し歩くと、すぐに横浜人形の家が見えてきます。

劇中ではゴルドラスの光線に破壊される施設

1987年製の創作人形「赤いくつの女の子」をはじめ、日本人形からアジアやヨーロッパの人形まで世界140か国1300点におよぶ人形が常設展示され、さまざまな地域や時代の人形文化に触れられます。

野口雨情の童謡「赤い靴」のイメージで創られた人形

ミュージアムショップにはギフト雑貨やぬいぐるみが並び、ふわふわやソフビ、アーツ撮りにおすすめのミニチュア小物も販売しています。併設するCafe Elliott Avenue(カフェ エリオットアベニュー)は、シアトルから直輸入した高品質な豆で淹れるエスプレッソや、クリームチーズと万能ねぎをたっぷりのせたシアトルドッグなどを味わえるカフェです。

11時、山下公園で赤い靴の少女像を探す

横浜人形の家からすぐ近くの海沿いには、日本初の本格的な海浜公園として1930年に開園した山下公園が広がっています。園内にはバラやコスモスなどの花が色鮮やかに咲き、木陰のベンチで休憩したり、芝生でピクニックをしたりと、気持ちよく過ごせる場所です。

劇中にも登場する「赤い靴はいてた女の子の像」をはじめ、歴史ある彫刻やモニュメントも設置されています。

関東大震災のがれきを埋め立てて作られた、横浜を代表する公園
ダイゴとミライの会話シーンは、赤い靴の少女像の前にベンチを置いて撮影された
山下公園は、1966年に放送されたウルトラマン第6話 『沿岸警備命令』のロケ地にもなった

公園近くの通りには、スポーツサイクル専門店のGREEN CYCLE STATION YOKOHAMAがあります。

劇中では、ウルトラマンに変身するハヤタがアキコと経営するサイクルショップ

さらに歩き、大さん橋国際客船ターミナルを目指します。1894年に竣工した大さん橋(当時は鉄桟橋)は、横浜港開港を今に伝える施設です。現在も国内外のクルーズ船が寄港し、館内には最大1100人を収容できる大型ホールやレストランも備わっています。

大さん橋のデッキエリアは400mを超え、先端まで歩くと距離がありますが、海のすぐそばで潮風を感じられる人気スポットのひとつ。よこはまコスモワールドの観覧車や横浜ランドマークタワー、特徴的な半円形のヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルを一望でき、心地よさを感じられます。

大さん橋ではダイゴとレナのシーンが撮影された

横浜港の歴史をより深く知るためにも、訪れておきたいのが横浜開港資料館です。ペリー来航から始まる横浜開港の歴史を紹介する施設で、古文書や瓦版、古地図、古写真、昔の横浜を今に伝える模型展示などが充実しています。

ダイゴが観光課の仕事で、ペリー提督ゆかりのたまくすの木を紹介していた場所
新館2階の展示風景より。このほか、旧横浜英国総領事館を保存・活用した旧館でも資料を展示

ミュージアムショップ&カフェのPORTER’S LODGEでは、開港にまつわる書籍や横浜土産を購入したり、店内またはテラス席で、“たまくすの木”ロイヤルミルクティーのミルフィーユをいただいたりもできます。

※ミルフィーユは1日に数量限定のため、食べたい方はお早めの注文がおすすめです。

13時、ダンのハワイアンレストランでお昼にカレー

横浜開港資料館から道路を挟んで真向かいにあるのは、ハワイアンカレーの名店・珊瑚礁の系譜にあたるサンアロハ。名物のカレーのほか、ロミロミサーモンやポキサラダ、トロピカルカクテルなどがあり、ハワイ気分を楽しめるレストランです。

劇中では、ウルトラセブンに変身するダンがアンヌと経営するハワイアンレストラン

ここにはウルトラカレー(ロコモコカレー)という隠れた名物があり、ダイゴ・アスカ・我夢たちが劇中で食べていた裏メニューとして、店員さんにお願いすると用意してもらえるとか……

※ウルトラマンの公式イベントなどに合わせて、お店がSNSに情報を掲載している場合もあります。
※提供していない可能性もありますので、詳細はお店でご確認いただくことを推奨します。

黒っぽく濃厚なルーに、半熟の黄身がとろっとした目玉焼きは相性抜群。大きなハンバーグでボリュームも大満足の1品です。人気店のため土日祝のランチは待ち時間も発生しますが、空いていればダイゴたちの座った席を選べることも! カウンター席も広々と使えて、ゆったりと食事ができます。

ウルトラカレー2200円(写真は220円引でライス小)

ランチを堪能したら、腹ごなしも兼ねて横浜赤レンガ倉庫までお散歩を。旧臨港貨物線の鉄道高架橋を利用した、高架の遊歩道・山下臨港線プロムナードを歩いていくと、特徴的な赤レンガの外観が見えてきます。

ダイゴとダンディー4の会話シーンが撮影された場所

横浜赤レンガ倉庫はかつて国の保税倉庫で、その貴重な歴史的建造物を保存・活用し、2002年に文化・商業施設としてオープンしました。ショップやレストラン、カフェなど約70店舗が入り、演劇や展示を行うホール・スペースも併設。2026年には『ULTRAMAN EXHIBITION -ウルトラマンシリーズ60周年展- in 横浜赤レンガ倉庫』の会場にもなっています。

キングゲスラが出現した場所。特撮ではミニチュアでも再現された

15時、ダイゴ・アスカ・我夢が一緒にいた日本丸メモリアルパークを見学

次の目的地、日本丸メモリアルパークに向かう道中には、全客室から横浜の夜景を眺められる宿泊施設・ナビオス横浜や、臨港鉄道のレールや橋梁が残る遊歩道・汽車道を通過できます。

建物内でウルトラマンたちを応援する市民のシーンが撮影された
ダンディー4が変身した場所は、汽車道から連なる運河パークのほうが正確かも? 3棟の高層ビルが連なるクイーンズスクエアを目印に探してみて

そしていよいよ辿り着くのが、劇中でも象徴的な登場を果たした日本丸メモリアルパークです。1930年に建造された日本丸は船員を養成する練習帆船で、現在は国の重要文化財に指定され、横浜港の歴史を伝えるシンボルとして大切にされています。

普段はたたんでいる29枚の帆を約80人のボランティアの手で広げる総帆展帆(そうほてんぱん)の日に見られたらラッキー! 現役当時の姿を見ることが叶います。

平成3部作『ティガ』『ダイナ』『ガイア』の主人公が、撮影初日で初顔合わせとなったロケ場所
ダイゴ・アスカ・我夢の3人が立ち話をしていた道

横浜港をテーマにした横浜みなと博物館(旧:横浜マリタイムミュージアム)も隣接し、立体模型や体験展示を通じて、横浜港の歴史や役割を知ることができます。

劇中では、我夢が学芸員として勤めている設定のミュージアム。2009年春に新名称「横浜みなと博物館」としてリニューアルオープン

神奈川県を放送対象地域とするFMラジオ放送局、横浜FM放送のスタジオ・本社がある横浜ランドマークタワーもここから見えます。

DJであるレナの職場の設定で、実際のブースを利用して撮影された

16時、戦いを終えた8兄弟が集結した臨港パークへ

ここからまた歩き、海辺に広がるみなとみらい地区最大の緑地・臨港パークを目指します。水平線の向こうに8兄弟が並んで立ち、人間の姿になって歩いてくるシーンを思い出すと、胸が熱くなるほどです。

歴代ウルトラヒーローを演じた8人の勢揃いするシーンが撮影された

ここまで長距離を歩き、少し疲れを癒やしたくもなるはず。みなとみらい駅が近い臨港パークの周辺は商業施設も多く、ほっとひと息つけるカフェもいろいろな選択肢があります。

まだまだ体力あるよ!という方は、やや離れたエリアにある大倉山記念館、横浜・八景島シーパラダイス、根岸森林公園、三溪園などのロケ地を訪問してみるのもおすすめです。鴨居駅のららぽーと横浜まで出れば、約1時間でウルトラアスレチック横浜に行くこともできるとか……!

※各施設の営業時間をご確認のうえ、お楽しみください!

18時、ダイナとガイアの変身シーンが撮影された神奈川県庁を目指して

日没後も聖地巡り、夜だからこそ見たいスポットがまだまだあります。

夜のコースは、みなとみらい線の馬車道駅からスタート。神奈川県の独立局であるTVKテレビ神奈川の本社ビル、横浜メディア・ビジネスセンター(YokohamaMBC)を通過し、横浜公園や横浜スタジアムを通って神奈川県庁へ向かいます。

『ウルトラQ』の主人公・万城目淳の特別番組をはじめ、各TVシーンはここで撮影された
怪獣災害からの避難所や救護所として使われる様子が撮影された
アスカが勤めている設定のスタジアム。横浜ベイスターズのホームグランド

国指定重要文化財である県庁本庁舎は、平日の日中のみ見学できます。夜間はアスカと我夢のように屋上展望台へ登ることはできませんが、西洋建築に和の様式を融合させた特徴的な外観は、地上から見るだけでも劇中の名シーンを思い出させてくれます。

キングの塔として親しまれている神奈川県庁本庁舎のほか、クイーンの塔とジャックの塔がある

19時、最後は横浜中華街で食べ歩き!

8兄弟の世界を存分に楽しんだ一日は、横浜中華街で締めくくり! 映画の製作時には、通常はロケが許可されていない横浜中華街でも特別に撮影が行われました。冒頭にダイゴが自転車で通過する善隣門(ぜんりんもん)や、豪華絢爛な道教寺院・媽祖廟(まそびょう)などのスポットを巡ることができます。

奥に見える状元樓 横浜中華街本店は上海料理の老舗で、劇中にも登場
怪獣から逃げる人々が身を寄せていた媽祖廟

横浜中華街には魅力的なグルメがたくさんありますが、老舗のマストバイといえばブタまん・肉まん・点心の専門店として有名な江戸清(えどせい)の商品。食肉の卸売から始まった江戸清は、肉のおいしさにこだわった看板商品のブタまんをはじめ、常時10種類以上の中華まんじゅうを店頭で取り揃えています。

直径約11cmの特大サイズを誇る、熱々でふかふかの皮に包まれた、肉汁があふれる豚肉のジューシーな具。シンプルなブタまんにフカヒレやカニなどを加えたフカヒレ豚まん600円は、ウルトラマンシリーズ60周年のコラボ記念商品にも採用された1品です。

2026年7月に開催された『ウルトラマンティガ30thプレミアムステージ』では、ハヤタ役の黒部進さんがアキコ役の桜井浩子さんとレナ役の吉本多香美さんをブタまんの店に連れて行ったというトークが。もしかしてここかも?

神奈川県横浜市のお土産

最後に、横浜でおすすめのお土産をご紹介。老舗企業のありあけが手がける横浜銘菓「横濱ハーバー ダブルマロン」は、薄くしっとりしたカステラ生地で栗の餡を包み、和と洋が融合したマロンケーキです。繊細な食感と上品な甘さで、船をイメージした形も愛らしい! 個包装で日持ちするのも便利です。

期間限定で発売された『ウルトラマンシリーズ60周年記念ハーバー』と、購入特典のオリジナル缶バッジ

おわりに

1日がかりで『大決戦!超ウルトラ8兄弟』の聖地21か所を巡る、ウルトラマン好きのための横浜さんぽ。行程を2日以上に分ける、巡る場所を絞って観光スポット周遊バス「あかいくつ」を活用するなど、アレンジも自在です。横浜の歴史や文化にも触れられるルートになっているので、これを機に横浜旅行を計画する方にも参考にしていただけます。

神奈川日産の南店やレストランTYCOONなど、残念ながら今ではなくなってしまった店舗・施設もありますが、さまざまなロケ地を巡ったあとに映画を見れば、実際に訪れた場所がたくさん出てきて思わず嬉しくなるはず。映画の世界を体験できる1日をぜひお楽しみください。

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